Pura Vida!
 
 
 
この本の存在は知ってたのに、
 
これまで読んでこなかった自分が悔しい限り。
 
 
 
もうスゴイ、そうとしか言いようがない本でした。
 
 
 
1988年に出版された、
 
 
 『 マラドーナのスーパーサッカー 』
 
 
“ マラドーナ ” が、
 
「 ボールと戯れる 」 「 ボールを蹴る!? 」
 
「 ゲームでの敵との駆け引き 」 「 ゴールを決めろ! 」
 
「 ゲームのためのコンディショニング 」
 
の5つについて語った本です。
 
 
 
あれこれ書いたら、
 
えっらい長さになってしまいそうなので、
 
彼という人間がすべてがこめられてると思う序文だけ、
 
ここで紹介させてください。
 
 
 
 「 サッカーを今現在実際に楽しんでやっている君たちに向かって、
 
   ボクがあらためて(自分のプレーを解説するとは言っても)
 
   サッカーのテクニックについてあれこれ言おうとすることに、
 
   最初はボクも気乗りしなかった。
 
   だって君たちは君たちなりに十分サッカーを楽しんでいるんだし、
 
   それ相当のレベルに達していると思うからだ。
 
   たとえそのボールの扱い方や、ゲームに対する考え方が、
 
   ディエゴ・アルマンドという一個人と違っていたからといって、
 
   それは間違っているとか、直さなくてはいけない、
 
   とかいったレベルの問題ではないと思ったのだ。 」
 
 
 「 たとえば極端な話、
 
   ボクの蹴り方はフリットとは違うし、プラティニなんかとも違う。
 
   弟のラウールやウーゴはボクと似ているかもしれないが、
 
   それでも全く同じように蹴るということはない。
 
   それぞれが、自分の好みや考え方に合うようにボールを扱っているのだ。 」
 
 
 「 そう考えながらも、カメラマンの “ タカ ” や、構成者の “ ヨウイチ ” 、
 
   それに出版社の並々ならない熱意に負ける形になったのは、
 
   ボクのサッカーのスタイルや、やり方、考え方を < 決まり > としてではなく、
 
   ひとつの < モデル > として出すことによって、
 
   これを見る人に、ボクがサッカープレーヤーとして感じている
 
   幸福感をわかってもらえるような気がしたからだ。 」
 
 
 「 だから、この本の最初に当たって、ボクが君たちに期待するのは、
 
   とにかく、サッカーの素晴らしいシーンを楽しんでほしい、ということ。
 
   そして、ボクのプレーで参考になることがあったら、
 
   君たち自身のサッカースタイルに付け加えて、
 
   もっともっとサッカーをやることを楽しんでほしい、ということなのだ。
 
   幸運を祈る! 」
 
 
 
絶版になってしまってるこの本が、もし再版されたら、
 
日本サッカーがさらに一段上のステージに行くと本気で思います。
 
 

 
 
アリサカ哲
ブラジル、コスタリカと中南米2カ国でサッカーをプレー。好きなシャツはコリンチャンスとクルゼイロ。監督観はマツラナに心酔、という南米フットボールフリーク。
現在、某都立高校サッカー部のヘッドコーチをしながら、将来のビジョンである中南米各国のセニョリータとの歓談を兼ねたサッカースタジアム横でのチョリパン販売権獲得を夢見る。