柴村さんの『フットボーラー独学術』を読んでみた

初めて会ったのは田無の韓国料理屋だったと記憶している。知人に「絶対に土屋さんと話が合うと思うんですよね」と言われ、同じテーブルに着いた。第一印象は、薄手のロンTを着ている"変わった人"。ただ、その人とはのちにトンカツ仲間になるのだから、人生はわからない。  柴村直弥は、変わった人である。まず、その経歴からして普通ではない。シンガポール、日本、ラトビア、ウズベキスタン、ポーランド、そして再び日本。都合5か国でプロサッ...

Foot!セレクション~20th Anniversary~

実は2019-20シーズンが 『Foot!』という番組は20周年シーズンでした。 2000年8月にスタートし、 マニア心を(しかもかなりのマニアを) くすぐってきたはずの番組も 20年の月日を重ねてきたわけです。     もともと僕がJ SKY SPORTSに 入りたいと思ったのは『Foot!』のスタッフに なりたかったからであり それが叶うという幸運に恵まれたのは 今から考えても奇跡的でした...

無観客、無降格

コロナ禍で先の見えない中、アルゼンチンのスーペルリーガは、今後2年間の降格凍結を決めた。 クラブはどこもリーグ戦中断によって大きな経済的ダメージを受けており、再開してもすぐには回復できない。 大型補強など困難で、安い選手やユース上がりばかりでチームを編成しなければならないクラブが多くなる。 そうなればレベルの低下は避けられず、伝統のあるクラブが降格するかもしれない。 それを救済するため、降格凍結の救済措置を打...

差別と迫害

新コロナ感染を疑われた日本人のグループが、ブンデスリーガの試合会場から退去させられたというニュースがあった。 ハンガリーでも日本人の団体が強制隔離されたり、シンガポール人が暴行されるなど、アジア系への迫害が起きている。 新コロナに対する恐怖が直接の引き金ながら、根本には差別意識もあるのだと思う。     昨年12月、ウィルスにも差別にも関係ない状態で、一人の男性が観戦中のスタジアムから強制退去させられた。 ...

コウモリ騒動

22日に行われた日本代表とのテストマッチに出場したコロンビア代表のGKバルガスは、デポルティーボ・カリに所属している。 カリには名門アメリカ・デ・カリもあり、この両者の対決がカリ・クラシコ。 17日に行われたこの一戦は、オウンゴールによりアウェイのアメリカが勝利を飾った。     日本戦に召集されていたバルガスは、試合後にカリから首都のボゴタへ移動するのだが、普通の手段では飛行機の時間に間に合わない。 D...

新天地

京葉線に乗った。 過去にも利用したことはあるが、大昔のことなのでほとんど記憶に残っていない。 東京駅の乗り換えには驚いた。 中央線から京葉線のホームまでの遠いこと。 あれが同じ駅というのには無理がある。 「東京新駅」とか別の名前にすべきであろう。     なぜ京葉線に乗ったかというと、海浜幕張駅にあるZOZOパークを訪れたため。 ここは本田圭佑系のサッカークラブSOLTILOのホームで、アルゼンチン...

始発電車と世界の距離

ワールドカップも残すところ、あとは準決勝、3位決定戦、決勝とわずか4試合になりました。 何とかここまで大半のゲームをリアルタイムでチェックしてきましたが、リアルタイムで視聴できる全56試合(※グループステージの最終節は同時刻キックオフのため、物理的にリアルタイム視聴が可能なワールドカップの試合数は56試合なんです!)を完全制覇した2010年の南アフリカ大会や、2014年のブラジル大会を経て、当然今回もそこを目指して...

世界最小

大陸間プレーオフのペルー対ニュージーランドは、0-0の後の第2戦でホームのペルーが2-0で勝ち、36年ぶりの本大会出場を決めた。 先制ゴールを挙げたファルファンは、この日は不出場のゲレーロのユニホームを掲げて号泣。 ゲレーロはアルゼンチン戦後のドーピング検査でコカインの陽性反応が出たため暫定の出場停止処分を受けている。 「コカ茶を飲んだためだ」という主張が認められればロシアの舞台に立てる可能性もあり、親友のファ...

6年ぶりの再会は日本平で

2回戦でJ1のコンサドーレ札幌を延長戦の末に5-2で撃破し、一躍天皇杯の注目チームとなったいわきFC。 「日本のフィジカルスタンダードを変える」「いわきを東北一の都市に」などキャッチーなスローガンも含めて、注目を集めているクラブであることは間違いないと思います。 3回戦ではアウェイの日本平で、やはりJ1の清水エスパルスと対戦したのですが、僕はいわきFCでプレーしている、ある選手を訪ねるためにその一戦へ行ってきまし...

フローニンゲン?グローニヘン?

先月開催されたFIFA U-20ワールドカップで世界を相手に堂々たる活躍を見せ、オランダのFCフローニンゲンへの期限付き移籍が発表された堂安律。 安定のガンバ大阪下部組織が生んだレフティが、オランダの地でも成功を収めてくれることを大いに期待したい所ですが、実は僕もそのフローニンゲン、行ったことあるんです!     2008年7月。 『Foot!』のスタッフだった僕はとんでもない企画を遂行するため、オランダを...