最近は実家に帰るたびに昔のサッカー雑誌を掘り起こし、1,2冊ずつ自宅へ持って帰ってきています。
サッカーマガジン、サッカーダイジェスト、ストライカー。
それぞれを読むたびに当時の想い出が甦るのはもちろん、ありがたいことに今は仲良くさせていただいているサッカー関係者の方の、若き日の雄姿も至る所に掲載されており、「次にお会いした時にお見せして、恥ずかしがらせてやろう!」とか、非常に色々な楽しみ方があるなあと痛感しております(笑)
 
 
そんな中でも、僕がいつも見入ってしまうのが昔はどの雑誌にも必ず掲載されていた、スパイクやユニフォームがカタログ的に紹介されているページ。
インターネット全盛の現代ではすっかりサッカー雑誌から消えてしまった感がありますが、当時はそのページを見てカッコいいスパイクやカッコいいウェアに憧れ、近くのスポーツ用品店に向かうというのが、サッカー少年の定番だった気がします。
僕と同年代くらいの方は共感してくれるんじゃないかなあ。
 
 
特にストライカーには“ニューフレンド”という会社の通販用カタログが必ず載っていて、ブランドごとにレイアウトされたスパイクを筆頭に、プラクティスシャツ、トレーニングウェア、トレシュー、ハーフパンツ、そして各国や海外クラブのユニフォームが、まるで宝石箱のように所狭しと紹介されており、間違いなくサッカー雑誌を購入する時の小さくない楽しみのウェイトを占めていたと思います。
思い出深いのは忘れもしない中学2年の秋。
3年生が引退し、新チームになった我々高崎市立佐野中サッカー部は、新しいユニフォームのデザインをどうするかで頭を悩ませていました。
当然参考にしているのは“ニューフレンド”のカタログ(笑)
しかもちょうどJリーグが開幕した年ということもあって、ユニフォームの一覧にはミズノで統一されたリーグ戦仕様のモノと、各クラブが以前からサプライヤーとして契約していたブランドを使用したカップ戦仕様のモノと、かなり多くのJクラブユニフォームが載っていた訳です。
 
 
海外モノもカッコいですけど、時はJリーグバブル全盛期。
「ここはJリーグのユニフォームだろ!」ということで、協議に協議を重ねた結果、青ベースに黒の稲妻的な模様の入ったリーグ戦仕様のガンバ大阪で行こうということになり、中学校からは少し離れた、高崎市で一番メジャーなスポーツ用品店へ注文しに行ったんですね。
実はそれまでのユニフォームもファーストが静岡学園とまったく同じ配色のキンゼ・デ・ジャウーというブラジルのクラブで、セカンドが白地に赤と黒のラインが入ったサンパウロと、なかなかオシャレなモノだったんですけど、それを一新してのガンバ採用に胸を躍らせていた佐野中サッカー部。
ところが、そのガンバのユニフォームを我々が揃って着る日は訪れませんでした。
 
 
オーダーから数日後。
スポーツ用品店から連絡が入り、まさかの「全員分は揃いません」とう回答が。
「関西では流通しているけど、関東ではそこまでの数を入手できない」とのこと。
今から考えれば「ホントかよ!?」と思いますけど(笑)、当時中学生だった我々はその言葉を信じるほかに術がなく、残念ながら“ガンバ佐野”の構想は脆くも崩れ去ったのです。
 
 
でも、新しいユニフォームは揃える必要があります。
そんな僕らにスポーツ用品店の方は代替案を出してきました。
「ヴェルディだったら人数分揃えられるよ」と。
その時、たぶんみんな思ったはずです。「ヴェルディかよ!」と。
ハッキリ言って、当時のヴェルディのユニフォームはお世辞にもカッコいいとは言えないような、変わった緑のグラデーションを採り入れており、正直一度も僕らの新ユニフォーム候補の俎上にすら上がってきていなかった訳ですよ。
それでも、やっぱりJクラブのユニフォームという誘惑には勝てず、結局僕らは“ヴェルディ佐野”という運命を受け入れることになったのです。
 
 
結果、僕らはマーキングの甘さからか背番号やらアルファベットの校名やらがボロボロ取れ始める状況の中で、自分たちで“スイカ”と称した緑のグラデーションのユニフォームを纏って試合を重ねていきましたが、最後までしっくりくることはなく、“スイカ”と共に引退を迎えることになりました。
当時の雑誌を眺めてみても小学生や中学生、ひいては高校生のチームでも“スイカ”を着用しているチームはまったくありません。
唯一着用してたのは読売日本SCユースだけ。
「何で“スイカ”を着なくてはいけなかったんだ」という想いを抱えていた中学3年の頃を、“ニューフレンド”のカタログを改めて眺めながら思い出した秋の夜長。
皆さんも、ユニフォーム選びはある意味で一生モノなので慎重に!
 
b


About The Author

土屋 雅史

サッカー界のオモシロご長寿番組「Foot!」でディレクターを務めた後、制作部プロデューサーへ(昇進か?)。 国内外問わずのサッカー全般に関する知識はハンパなく、gol.界隈では「博士」の称号を得ている知識人。 スタジアムから土のグラウンドのピッチ横までジャンルを問わないサッカー観戦と、テレビ前でのサッカーウォッチングツアーはお勤めの会社への忠誠心だけではないはず! そこにはサッカーへのLOVEがある!溢れる知識と独自のサッカー観であなたの「観るサッカー」に彩りをそえちゃいます!

Related Posts