自信と信念の男、国立に立つ gol.スタッフ 2012年11月22日 土屋雅史 いよいよ明日はJ1昇格プレーオフの決勝です。 長く厳しいJ2のシーズンを 5位でフィニッシュしたジェフユナイテッド千葉と、 6位でフィニッシュした大分トリニータが、 日本サッカーの聖地・国立競技場で あとわずか1枚となったJ1への切符を奪い合うことになります。 その大分トリニータを率いているのが 就任2年目となる41歳の田坂和昭監督。 財政面に難を抱えていたクラブで、 昨シーズン1年間をかけてしっかり土台を築くと、 今シーズンは安定した力を発揮。 5月以降は確実に昇格プレーオフ圏内をキープし続け、 最後は6位となりましたが、 先週の昇格プレーオフ準決勝で3位の京都を0-4と一蹴。 見事ファイナルまで勝ち上がってきたわけです。 田坂監督には以前、一度「Foot!」という番組に ご出演して頂いたことがあります。 コーチ業と並行してライセンスの講習会に参加する指導者も少なくない中、 当時コーチとして所属していたセレッソ大阪の慰留も断り、 退路を絶って、S級ライセンスの取得講座に臨まれていた2005年のことでした。 この時、田坂監督は34歳。 講座に参加していた指導者の中では、 確かぶっちぎりの最年少だったと思います。 巣鴨で実技テストが終了した後、番組への打ち合わせをする中で、 私が一番印象に残っているのは、 比較的軽い気持ちで「最年少って大変じゃないですか?」とお聞きした所、 「いや、まったく。年齢とか考えたことはないですから」と、 毅然とした口調でおっしゃったことです。 自分に自信があるのだなと。 自分に信念があるのだなと。 その時に強く思ったのを、今でもハッキリと覚えています。 その年の講座で見事S級ライセンスを取得すると、 翌年から5年間清水エスパルスでコーチを務め、 満を持して昨年から大分の監督に就任。 2年で「勝てる」チームを創り上げてきた手腕は、 大いに称賛されるべきであることは間違いありません。 先日、ある監督経験者の方とお話する機会があった時に、 その方と田坂監督の話になると、 「実はあの年のライセンス講座を私も担当したんですけど、 あの年の受講者の中で一番成績が良かったのは田坂さんでしたよ」と そっと教えてくれました。 “自信”と“信念”の男、国立に立つ。 果たして大分の結末は如何に? ファイナルは14時キックオフです。 写真は今は無き、大分のホバークラフトです。 Tweet