先日、日系人20名ほどで行われたジャパンカップというゴルフのコンペに参加した。
 
ここでは52歳のホルヘは若い方なのだが、70歳前後の人もみな元気で、下手をすると飛距離で置いて行かれる。
 
 
 
ホルヘが非力なのも大きな原因だが、南米に農業移民した人は身体が丈夫で、
 
2世や3世もその血を受け継いでいるからだ。
 
1世もその子孫も、骨太でがっしりした体形が多い。
 
 
 
今回のコンペは特殊なもので、クラブ3本だけでプレーするというルール。
 
数年前から年に1回行われていたが、ホルヘは今回が初参加となる。
 
実は、以前から出たいと思っていた大会だった。
 
 
 
クラブの選択は自由。パターを入れなくても構わない。
 
日本のゴルフ場ではグリーン保護のため、グリーン上ではパター以外の使用を禁止しているところが多い。
 
しかしアルゼンチンでは、そんな細かいことはいわないようだ。
 
 
 
ホルヘのクラブ設定は、3番ウッド、7番アイアン、サンドウェッジ。
 
パットのときは3番ウッドで転がす作戦だ。
 
過去にこの大会に参加し、パター以外のクラブを使いグリーン上で苦しんだ経験を持つ人は、
 
やはりパターを入れている。
 
 
 
そんな中のひとりで、5番ウッド、ピッチングウェッジ、パターの3本で挑んだ人が、
 
3番ホールで5番ウッドを折ってしまった。
 
やむなくそのまま、折り返しの9番ホールまでピッチとパターでプレーしたそうだ。
 
 
 
パットの時は3番ウッドを使うつもりだったホルヘだが、どうも長くてやりづらい。
 
そこでサンドの刃の部分で転がすようにした。これだと、パターとそれほど変わらない。
 
 
 
9番ホールを終えて、ホルヘのスコアは53だった。
 
これはいつもと同じというか、上出来の部類に入る。
 
3本でのスコアが、14本使った時より優れているとは驚いた。
 
今まで重いゴルフバッグをえっちらおっちら担いでいたのがバカみたいだ。
 
 
 
どうやらこのルールは、下手なゴルファーに有利なようだ。
 
上手い人は14本のクラブを使いこなすが、下手だと何番で打ってもあまり距離が変わらない。
 
ハンディ20以下の人たちを含め参加者全員が100打以上叩き、
 
トータル110打のホルヘはネット78で3位入賞となった。
 
 
 
しかし36のハンディを持ちネット76で2位になった人が、
 
「このルールは難しくて面白くない。もうやめよう」などと言い出した。
 
同調者も数名いるようで、オリンピックのレスリングのように存続の危機に瀕している。
 
これを打破すべくホルヘは、早速ロビー活動に乗り出した。
 
 
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ホルヘ・ミム~ラ
ラテンのフットボールを愛し、現在はDieguitoアルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。
取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企てては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。
ヘディングはダメ、左足では蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。
女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。


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ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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