10月27日には気温が34.8度まで上がり、10月としては最高記録となった。
 
日本とは季節が逆なので、4月末に35度近くになったようなものだ。
 
その前日も32~3度になり、今年初めてエアコンを使った。
 
ホルヘの部屋は、陽当たりがいいうえ最上階なのでかなり暑くなる。
 
 
 
スイッチを入れてから30分ほどすると、突然バシャバシャと水の落ちる音がした。
 
エアコン本体から、かなりの量の水がこぼれ落ちている。
 
本来この水はホースを通って排水されるのだが、そちらへ行かず、本体に限界まで溜まったものが落ちてきたようだ。
 
 
 
おそらく本体の中で、ホースの方へ行く道に何か詰まっているのだろう。
 
分解して掃除すれば直せるかもしれないが、ホルヘは機械音痴なので、壊すことを恐れてやめた。
 
そして翌朝、最高気温になった日に修理屋へ向かった。
 
 
 
この修理屋は、かねてから行こうかどうか迷っていた。
 
というのも、看板に「洗濯機、冷蔵庫、エアコン修理」と書いてあるからだ。
 
実は昨年から洗濯機が水漏れするので、その修理を頼もうかと思っていた。
 
内部のゴムパッキンが劣化して裂け、脱水の際にそこから入った水が漏れてくる。
 
 
 
しかし設置場所はバルコニーで近くに排水溝もあり、それで困ることもない。
 
修理を頼むか、このまま壊れるまで使うか迷っていたのだ。
 
暑さを乗り切るためにエアコンは修理しなければならないので、ついでに洗濯機も頼むことにした。
 
 
 
ところでこの洗濯機だが横幅が40センチメートルというスリムなもの。
 
CDケース2枚と3分の2しかない。それでも、十分な量の服が洗える。
 
初めてこの部屋に入り洗濯機置き場を見たときは、その狭さに驚いた。
 
「こんなところに入る洗濯機はないよ」というと、
 
「いや、こんなサイズの洗濯機置き場を作ったってことは、ここに合う洗濯機があるはずだ」
 
と知人が答えた。そして家電屋に行くと、たしかにあった。
 
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これは縦回りのドラム式。
 
ドラムが縦に取り付けられており、その曲面部分の開閉口から洗濯物を投入する。
 
横にすると幅を取るドラムを縦にしたことで、このようにスリムになった。
 
日本では見たことがないタイプだ。
 
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日本では見たことがないといえば、修理屋もそうだ。
 
今の日本で「修理」をメイン看板にしているのは、自動車や靴、鞄、服の寸法直しくらいではなかろうか。
 
家電の修理は、販売店がメーカーの修理工場へ送るのが一般的だろう。
 
しかし南米では、修理屋さんがまだ多く生き残っている。
 
ソファや椅子の張り替え屋というのもよく見かける。
 
消費社会の日本と違いすぐに買い替えるのではなく、修理しながらできるだけ長く使うという考えが根強い。
 
 
 
日本では、「修理するより買った方が安い」という言葉をよく使う。
 
事実、それに近いことはあるだろう。
 
しかしそれは、新品の純正部品を使って修理した場合のことだと思う。
 
ホルヘの洗濯機は2日で戻って来たが、交換されたゴムパッキンは完全な中古品だった。
 
壊れてお役御免となった機械の部品をバラし、それを修理に使っている。
 
中古部品だからまたすぐに故障するかもしれない。
 
しかし新品を買うよりはるかに安い。何度修理を頼んでも、まだ得だ。
 
そしてすぐ壊れる修理をすることが、修理屋の需要につながっているのではないだろうか。
 
 
 
ちなみにそもそもの発端だったエアコンは、本体を調べることもなく、
 
排水用ホースの先が詰まっていることを見ぬき、そこを数センチメートルカットして終わり。
 
おかげで、10月の最高気温の日を苦しまずにすんだ。


About The Author

ホルヘ三村

ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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