喉に違和感を覚え、咽喉癌が心配になり街の耳鼻科を受診。
内視鏡で検査した末、問題なしと診断された。
しかし同じ呑み屋に通う知人は、町医者2軒で異常なしといわれながら、日赤で検査したら咽喉癌のステージ4と宣告された、という話を前回書いた
 
 
この人のケースをさらに聞くと、日赤に行くきっかけとなったのは会社の健康診断だったという。
そこで触診を受けたところ、腫れだかシコリが見つかったのだという。
 
 
ホルヘを診察した医者は、触診をしなかった。
問診表に「違和感」と書いたが、「喉のどのあたりか」とか「どのような違和感か」という質問すらしなかった。
考えれば考えるほど、あの医者が信用できなくなってきた。
そこで、大きな病院でセカンドオピニオンを受けることにした。
選んだのは、阿佐ヶ谷の川北病院。
なぜここにしたかというと、系列の健診クリニックで少し前に不祥事が発覚したから。
肺癌を見落とし、40代の女性を死亡させてしまったのだ。
こんなことがあった直後なので、「癌を見落とすな」という意識が強いだろうと判断した。
 
 
すでに耳鼻科を受診したことやステージ4の知人の話も伝えたところ、念入りに診察してくれた。
触診は首から鎖骨、さらに喉の内側までに及んだ。
口の中に指を突っ込まれ、オェっとなるのを我慢。
内視鏡でも、右や左を向かされたり前傾するなど、この前の耳鼻科では行わなかったことを実施。
そして結果は、異状なし。
これで本当に安心できた。
 
 
2軒の病院にかかったのとちょうど同じ時期に、父の遺品を整理していたら、ルイヴィトンのスニーカーが出てきた。
靴底はきれいで、1回も履いていないようだ。
これはナイスな形見が見つかった。
ネットで調べると、ルイヴィトンのスニーカーは安いモデルで8万円台、高いものは20万円以上もする。
もっとも父のスニーカーは、現在のモデルではないため公式サイトには載っていなかった。
 
 
さっそくそれを履いて出かけると、駅まで来たらバキッという音とともに左足のかかと部分が外れてしまった。
よく見ると、そこ以外にも無数の亀裂が入っている。
ラバーソールが劣化してボロボロになったのだ。
もはや、靴として機能しない。
おそらく10万円近くするであろうものが、980円で売られているスニーカーより価値のないものになってしまった。
 
 
新品同様のものが、駅まで歩いただけで壊れるのは納得できない。
ルイヴィトンに抗議すれば、無償修理か同等の新品に交換してくれるであろうと考えた。
新宿3丁目の店舗に行くと、運悪く休業日だった。
そこで高島屋の店を訪ねた。
まずは若い店員に事情を説明。
すると彼が上司を呼んできたが、スニーカーを一目見ただけで、「修理のご相談はお受けかねます。お役に立てず、残念です」と木で鼻をくくったような対応。
ラバーは自然に劣化するもので、当社の責任ではないという態度だ。
 
 
その日、靴などを修理するチェーン店の前を通ったので、修理可能かどうかを尋ねた。
すると、修理は可能とのこと。
しかし、料金は21600円だという。
ホルヘは恥ずかしながら、2万円以上する靴など買ったことない。
最も高いシューズは、15000円程度のサッカースパイクだ。
そんな身分の者が、修理に2万円を払うのは抵抗がある。
 
 
しかしホルヘは、安い修理名人を知っている。
アルゼンチンで買ったカピバラの革靴が壊れたとき、どこの修理屋でも「できません」と断られたのに、見事に直してくれた人がいる。
「俺は職人だから、できませんっていいたくないんだよ」などとかっこいいセリフを吐いた名人だ。
おまけに安い。
自分で長さを調整できないタイプのベルトを詰めてもらったときは、他の店のほぼ半額だった。
早速ここに持っていくと、「あー、これは無理」と即答。
おいおい、職人だから「できない」っていわないんじゃなかったのか。
「直せる」といった修理屋で説明された方法を伝えても、「それだと、仕上がりが格好悪くなる」といって引き受けを拒否。
さらに、「直せる」といったチェーン店の別の店舗でも「できません」といわれた。
こちらのセカンドオピニオンは悪い方へと進んでいる。
 
 
こうなれば、ルイヴィトンでもセカンドオピニオンをしようと、新宿3丁目店へ電話した。
すると非常に丁寧な応対で、「現物を見せていただきたい」という。
そこで、スニーカーを持ち込んだ。
担当の店員も懇切丁寧で、バックヤードへも行っていろいろと調べてくれた。
ちなみにこのスニーカーは5年前のモデルだという。
「お父様のご遺品なので何とかしたい」と親身になってくれたが、結果は同じくどうにもならず。
しかし結果は高島屋店と同じでも、十分に誠意が感じられたのであきらめがついた。
 
 
あとは安く修理できるところを探すのみ。
そして、MISTER MINITというチェーン店にたどり着いた。
店員は、修理は可能で、直す方法は3種類あるという。
それぞれの値段は12000円、15000円、28000円とのこと。
28000円というのは、革を縫い付けるという本格的なものらしい。
しかし店員の一存で判断できないとかで、スニーカーを工場に送ることになった。
というわけで、現在は修理方法と見積もりの結果待ち。
願わくば、12000円で直りますように。
 


About The Author

ホルヘ三村

ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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