土曜日に聖地・国立競技場で準決勝が行われる
全国高校サッカー選手権大会、“センシュケン”。
残すは4チームとなりましたが、
既に夢の舞台を去っていったチームの中にも
非常に魅力的なチームが数多くありました。
その中でも、新潟県勢として28年ぶりのベスト8進出を果たし、
その記録はもちろんのこと、自ら掲げる「見ていて楽しいサッカー」を
全国のサッカーファンに披露してくれた帝京長岡高校は
今回私が見たチームの中でも
非常に強いインパクトを与えてくれました。
元々、中学3年時に
U-15の全国フットサル選手権で準優勝に輝いた
長岡JY FCのメンバーが入学し、
高校3年を迎えるというタイミングで出場してきた今回の全国。
そんなフットサル仕込みの、高いテクニックをふんだんに盛り込んだ、
ドリブルあり、ショートパスありのスタイルは
3回戦で激突した、強豪として名高い鹿児島城西すらも翻弄。
アルビレックス新潟への入団が内定している小塚和季や、
三田陽介、長坂拓海で形成された3シャドーを中心に
選手たちはピッチを所狭しと躍動し、
4ゴールを奪い切って難敵の薩摩隼人たちを一蹴してしまいます。
続く準々決勝の京都橘戦では惜しくも敗退となってしまいましたが、
1点を追い掛ける後半に見せた怒涛のアタックは、
その実力を示すのに十分なモノだったと思います。
自身も第70回高校選手権で名門・帝京高校の一員として
全国制覇を経験している谷口哲朗監督は、
「長岡を“サッカーの街”にしたいと思っています」と明言。
この指揮官がまたユニークで、
今大会はベンチに入っていた恩師の古沼貞夫氏を
「“おまもり”ですね」と評してみたり、
「僕らは雪かきで鍛えられますから。
(沖縄代表の)宮古高校は雪かきできないですからね」と
報道陣を笑わせてみたりと、非常に魅力的な方でした。
日本でも有数の豪雪地帯から
全国へと一気にその名前を轟かせた、新たな“帝京”ブランド。
帝京長岡の躍進には今後も是非期待したいと思います。
写真は帝京長岡×鹿児島城西@駒場です。