衝撃のドイツ セミファイナルの覚醒 土屋 雅史 2013年4月27日 土屋雅史 全世界の注目を集めて行われた 2012-13シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ準決勝1st-Leg。 同じ国のリーグに属するチーム同士の対戦。 ドイツのバイエルン・ミュンヘンとスペインのパルセロナ。 ドイツのボルシア・ドルトムントとスペインのレアル・マドリー。 結果どちらの試合も、ドイツ勢が驚異の4ゴールを奪い、 ホームで快勝するという偶然の一致を見ることになりました。 過去、1992-93シーズンに現行のUCLが確立して以降、 ファイナルが同国対決となったのは全部で3回。 2000-01シーズンのバレンシア対レアル・マドリー。 2002-03シーズンのミラン対ユヴェントス。 そして、2007-08シーズンのチェルシー対マンチェスター・ユナイテッド。 それぞれ異なる3つの国の猛者たちが 最後の2強を共に占めるという快挙を達成しています。 その中でも、過去の3回に共通していたこととは セミファイナルにその国のクラブが3チーム残っていたということ。 2001-02シーズンならバルセロナが、 2002-03シーズンならインテルが、 2007-08シーズンならリヴァプールが、 それぞれファイナルを目前にして涙を呑んで来ました。 それゆえに今回のような完全なる2国間の セミファイナルにおける対立構図は大会史上初。 4チームがお互いのリーグの威信を懸けて、 同国決勝を引き寄せるべく180分間の激闘に足を踏み入れたわけです。 結果は前述した通り、ドイツ勢が奇しくも4ゴールずつを奪い合って完勝。 バイエルンはトーマス・ミュラーの2ゴールに、 今シーズンはスタメン落ちも経験し、苦しんできたマリオ・ゴメスも1ゴール。 一方のドルトムントは、国内リーグでもトップスコアラーをひた走る ロベルト・レヴァンドフスキがまさかのハットトリックプラスワンの4ゴール。 バルセロナ、レアル・マドリーという世界に名だたる名門が 成す術なく敗れ去る姿は衝撃的ですらありました。 セミファイナル2nd-Legは1週間後の30日と5月1日。 果たしてドイツ勢がこのままウェンブリーでの最終決戦へ駒を進めるのか。 はたまた、スペインの雄が奇跡を起こすのか。 サンチャゴ・ベルナベウとカンプ・ノウ。 2つのピッチが決着の時を静かに待っています。 Tweet