明日はレギュラーシーズンの最終戦、アルビレックス新潟シンガポールとの試合です。
 
アルビレックスは、ご存知だと思いますがgol.さんがアパレルスポンサーとしてサポートされています。
 
僕自身も毎日gol.を身につけて生活していますが、アルビレックスの選手達もgolのシャツを身に纏い躍動し
 
ここまでリーグ2位という素晴らしい成績を残してきています。
 
 
 
序盤戦に比べると今は停滞気味でここ7試合くらい勝ちに恵まれていないようですが、
 
それでも2位の位置をキープ出来ているほど序盤から中盤にかけての闘いが良かったという事です。
 
うちのチームにいる2人の日本人選手、乾達朗と櫻田真平も元々はアルビレックスでプレイをして
 
そこで評価を受け今のクラブに移ってきました。
 
ローカルのクラブにいる日本人選手は僕と金古聖司以外、皆アルビレックスでプレイした後に移籍をした選手達です。
 
うちの二人もそうですが彼等と話をすると決まって出てくるのがローカルのクラブに入ってプレイをする難しさです。
 
 
 
アルビレックスでのプレイを評価されて移籍する事が出来たのは、
 
海外では特殊な、スタッフ・選手全て日本人だから出来たチームとしての
 
和と戦術的なサッカーがベースにあったからでローカルのクラブで行なわれるそれはまるで違うものなので、
 
その中でいかに自分を表現するかという苦労があるようです。
 
 
 
特に戦術的な部分についてシンガポールは遅れていると感じます。
 
どうやってチームとしてボールを運ぶか、ポジショニング、数的優位な状況の作り方と使い方、
 
こういった部分についてはほぼないに等しいです。
 
もちろん、局面局面での個の力が必要なのは当たり前ですがそこの部分がとりたてて強い国ではないにも関わらず
 
グループとして、チームとしての戦術的な部分に目が向いていないのが現状かなと感じます。
 
 
 
アルビレックスさんはJリーグでの選手経験も豊富な杉山監督のもと、選手の配置で相手の位置取りを混乱させ、
 
そのギャップをつくサッカーを展開して結果を出しています。
 
基本的にJリーグでの経験もない選手達ばかりのチームです。
 
今シーズンは鈴木慎吾くんが加入し違いを出していますが、まだ実績も経験もない若い選手達を上手く導いて
 
良いサッカーを展開している杉山監督にとても興味があります。
 
 
 
恥かしながら、僕が在籍するWARRIORS FCは現在7位。
 
5月に対戦した時はスコアは3対2でしたがアルビレックスさんのボゼッションに振り回されての完敗でした。
 
怪我で出場出来ずベンチで観ていたのですが「間」を取ってくるアルビレックスの選手を誰が捕まえにいくのか、
 
人の配置的に基本フリーになる相手のアンカーマンをいつ誰が捕まえに行くのか、
 
試合を通して何も策がなく捨て身のパワープレイでようやくという流れでした。
 
 
 
ベンチからも何も指示がなく黙って見ているだけ。
 
反面、杉山監督は事ある毎にピッチサイドに出て細かい修正をかけながら選手のモチベーションが
 
上がるようなコミュニケーションを取っていました。

自分のチームの批判をしたいわけではなく、客観的に見ていて両チームの間にあれだけの差があり
 
中の選手達も混乱し続けたまま試合終了。
 
いかに日々の意識付け・習慣付け、それから実際の試合時におけるマネジメントが大切かを改めて学びました。
 
 
 
上に記したようにローカルのクラブでプレイする難しさは僕も十分感じています。
 
どの程度要求するべきか、どんな風にコミュニケーションを取るべきかで常に悩んできました。
 
練習中にチームメイトに蹴りを喰らわされた事もあるし、試合の後に皆の前で罵声を浴びせられた事もあります。
 
プロサッカーとしての正しさとはまた別の何かが人間にはあり、
 
そういうものが邪魔をしてなかなか前に進まない思いはしてきました。
 
練習前に自分なりの準備があって、体幹をし身体を動かしパス練習をするのですが、他の選手達はバスケットをしたり
 
輪になってリフティングをしたり遊んでいるわけです。
 
どちらがプロとして正しいでしょうか?という答えが分かりきっているものとは全く別に
 
僕は他の選手と一緒にいない、いつも別で何かしていると言われました。
 
だから一緒にその中に入って遊べと監督に言われた事があります。
 
そうか、そういう風に見えているのかと、こちらは彼等より知っているものがたくさんある者として
 
常に自分に出来る最大限の見本になってあげるべきだと全てにおいて取り組んできましたが、
 
他の二人の日本人も含め僕達は日本人で固まっていると言われ色々考えました。
 
自分達と違う事をしている人がいてその人がしている事は自分と比べてどうなのか、
 
どちらがより良くためになるのか、という考えはありませんでした。
 
以前からある当たり前な事に対して違う事をしている人がいる、なんであいつは違う事をしているんだという話です。
 
これは何が正しいという話ではなくて目の前にある問題に対し自分が何をすれば前に進むのかという事です。
 
だから毎日ではありませんがいつもより早く来て早く準備を終わらせてその遊びの中に入ったりしました。
 
楽しいはずはありませんが楽しいようにやってみました。
 
プレイの事以外でそれまでよりたくさん自分から話かけてみたり、
 
両親が日本から来てくれた時も鳩サブレを買って来てもらって皆に配ったりもしました(笑)
 
 
 
より良いチームにしようと一生懸命に取り組んでもそれが反感を買う時も多々ありました。
 
だから一通りやり終えた後、少し自分の立ち位置と接し方を変えてやるようにしました。
 
なんとなくですが皆の自分に対する接し方が変わったように感じます。
 
要求する事を減らし、その分そのミスに対して自分が率先して走るようにし、励ますようにしたら
 
逆に勝手にSORRYと言われる機会が激増しました。
 
不思議なもんです。
 
 
 
たくさん褒めて少しだけ要求するスタンスに変えた結果、以前のようないざこざは消えました。
 
僕の足を思い切り蹴った奴は毎日笑顔で「トダ〜」と挨拶してくるようになりました。
 
皆の前で思い切り罵声を浴びせてきた奴もすぐ頭を下げてきました。
 
僕は蹴られても罵声を浴びせられてもそれに対して応戦しませんでした。
 
ただ静かに自分の意見を述べて後は周りに委ねました。
 
そうしたらそうなりました。
 
ま、僕はどちらも絶対に許しませんけどね(笑)
 
 
 
ここは日本でもなければヨーロッパでもない。
 
プロフェッショナルとして普通にあるだろうと思うものがまだなかったりします。
 
だから自分が呼ばれて来たのだと自分に課して取り組んできています。
 
 
 
なかなか難しい事ばかりで大変ではありますが、試行錯誤しながら色々試してやっている事だけでも
 
自分の将来の為になっているのだろうと思いながらやってきました。
 
否が応でも溜まったストレスは半沢さんに解消してもらっています(笑)
 
これまたいい時期にいいドラマに出会えて幸いでした。
 
 
 
現在チームは今季初の2連勝、明日の試合に勝てれば3つです。
 
相手はアルビレックス、いい舞台です。
 
ローカルの中に入っている日本人と日本人だけのまとまったチームとの闘いは一つの楽しみになると思います。
 
また、彼等より長くこの世界でやってきた者として示さなくてはならないものもあります。
 
足首もこのひと月でようやく気にせずプレイ出来るようになりました。
 
体調面も練習と試合を一生懸命続けてきた事で自信も取り戻しました。
 
良い時期にこの試合が来ました。
 
楽しんでプレイしてきます。
 
 
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それでは。
 
 
 
戸田 和幸 桐蔭学園高〜清水エスパルスへ。99年には、エスパルスのステージ初制覇に貢献。そして日本中が歓喜に湧いた02日韓ワールドカップ。そこに赤いモヒカンはいた。強烈なインパクトと、アツく、そしてクレバーなプレーは日本代表を初のベスト16へと導いてくれた。 その後、イングランドの名門とって南無・ほっとスパーFC、オランダのADOデン・ハーグ、東京ヴェルディ、サンフレッチェ広島、ジェフユナイテッド千葉等国内外のクラブを渡り歩き、今シーズンからはシンガポール、Sリーグへ。 世界を知る男がシンガポールから、サッカー事情やライフスタイルなど様々な話題をグローバルな視点でお届けします。


About The Author

戸田 和幸

桐蔭学園高〜清水エスパルスへ。99年には、エスパルスのステージ初制覇に貢献。 そして日本中が歓喜に湧いた02日韓ワールドカップ。そこに赤いモヒカンはいた。 強烈なインパクトと、アツく、そしてクレバーなプレーは日本代表を初のベスト16へと導いてくれた。 その後、イングランドの名門トッテナム・ホットスパーFC、オランダのADOデン・ハーグ、 東京ヴェルディ、サンフレッチェ広島、ジェフ千葉等国内外のクラブを渡り歩き、2013シーズンを最後に引退。 引退後は、解説者として活躍する傍ら2016年からはFC町田ゼルビアのジュニアコーチに就任。 世界を知る男がどのような指導者を目指していくのか?サッカーやライフスタイルなど様々な話題をグローバルな視点でお届けします。

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