かなり個人的な話なんですけど、
 
(いつも個人的な話ばかりしてますけどね(笑))
 
私には好きなスタイルのサッカーってないんです。
 
 
 
例えばポゼッションスタイルとか、例えばカウンタースタイルとか、
 
ぶっちゃけそういうのに全然興味ないんですねえ。
 
まあ、仕事柄そのチームがどういうスタイルかというのは
 
もちろん把握しているつもりですけど、
 
こういうスタイルのチームばかりを好きになるとか、
 
こういうスタイルのチームばかりを取材しちゃうとか
 
そういうのは一切ありません。
 
 
 
じゃあどういうチームが好きかというと、
 
何か1つのことにコミットしているチームです。
 
この“コミット”という言葉は
 
昨年途中まで栃木SCを率いていた松田浩監督がよく使われていたんですけど、
 
ざっくり言っちゃえば「責任を持ってやり遂げる」みたいなことかなと。
 
つまり、スタイルの差はあれど
 
「1つのことをとことんやり切ろうという意志」というようなものを
 
感じるチームをついつい追い掛けてしまいます。
 
 
 
去年の修徳高校はまさにそういうチームだったと思います。
 
彼らが貫いていたコミットメントは“諦めない気持ち”。
 
決して東京の中でも上手い方ではなかったチームが、
 
球際や走り合いといった局面はもちろん、
 
何より勝負そのものを“諦めない”という
 
強い意志を前面に押し出し続け、全国大会でベスト8まで駆け上がっていくさまは、
 
痛快であり、感動的でもありました。
 
 
 
私が今、ヨーロッパのサッカーシーンで
 
最もそのコミットメントを強く感じるチームは
 
先週もご紹介したアトレティコ・マドリーです。
 
バルセロナとレアル・マドリーという
 
財力でも、それに伴う選手の質でも敵うはずのない2強を退け、
 
今シーズンの彼らがリーガの頂点に立ったのは、
 
ディエゴ・シメオネという稀代の名将が提示した
 
「チームのためにプレーして、チームのために戦え」という
 
コミットメントを90分間貫き通せるメンタルこそが
 
あのチームで試合に出場するために必要な
 
最低限にして最大のポイントだからでしょう。
 
 
 
間違いなく歴史に残るであろう
 
今シーズンのUEFAチャンピオンズリーグファイナル。
 
90+2分までビッグイヤーをその手中に収めかけていたアトレティコは、
 
最後の最後で白い巨人に追い付かれ、
 
延長戦の末に欧州の頂点へと立つことはできませんでした。
 
ただ、もうあのタフな選手たちですら
 
受け入れるしかなかった敗北の瞬間を目の前に
 
退席覚悟で試合中のピッチへ乗り込んでいった
 
ディエゴ・シメオネの姿こそが、アトレティコの全てを体現していたのかなと。
 
行為自体の是非は問われるべきですが、
 
「チームのために」、言い換えれば「選手のために」
 
あの行動を起こせる指揮官だからこそ、ああいうチームを創り上げられたんだろうなと。
 
 
 
おそらくは世界一を決めると言っても過言ではない舞台でも、
 
結局は愚直なまでの“コミットメント”が全てを凌駕しかけたという事実に、
 
私はサッカーの奥深さを改めて知ったような想いがしました。
 
 
0525koma22
 
写真は日曜のインターハイ東京予選です。この日も修徳はやはり修徳でした(笑)