安倍総理が中南米歴訪でコロンビアへ行った。
日本の首相が同国を訪れるのは初めてだという。
今年はW杯に外交と、日本とコロンビアは縁がある。
一般の人は観光で南米に行っても、ペルーの遺跡やイグアスの滝、ブラジルのサンバ、
アルゼンチンタンゴなどを目的にすることが多く、コロンビアまでは足を運ばない。
しかし、これまではそうだったものの、今後はどうなるかわからない。
日韓W杯のとき、トルコ代表のイルハンがイケメンということで大人気となり、
それがきっかけで女性の間でトルコブームが沸き起こり、恋人を探しに多くの人がトルコへ旅立った。
ネットで「ハメ様」という言葉を見たから、きっとハメス・ロドリゲスも大人気になっているに違いない。
となると、コロンビアまで行く女性も出てくるだろう。
しかし実は、コロンビアは美女の産地なのだ。
古くから「中南米の3C」とか「南米のABC」には美人が多いといわれている。
3Cはコロンビア、コスタリカ、チリで、ABCはアルゼンチン、ブラジル、コロンビアと、
どちらにもコロンビアは入っている。
したがって、美女を求めてあちらへ渡る男性も出没するに違いない。
そこで折を見て、というかネタが切れたときに、コロンビアガイド的なことを書こうと思う。
今回がその第1回目だ。コロンビアといっても広いが、基本は首都であるボゴタの情報と考えてほしい。
空の玄関口はエル・ドラード国際空港。
コロンビアには黄金郷(エル・ドラード)伝説があるので、この言葉はよく使われる。
出口付近には客引きをしているタクシー運転手がいるが、安全のためこういうのは避けたい。
揃いのジャンバーを着たタクシー案内係がいるので、彼らについていけばいい。
タクシーはすべて黄色なのでわかりやすそうだが、空車の表示がない車がほとんどなので、
道で拾うときは、とりあえずすべてのタクシーに手を挙げる。
また屋根の上のタクシー灯もなかったり非常に小さいので、夜間はつかまえるのに苦労する。
もっとも安全を考えるなら、流しのタクシーは使わず、無線タクシーを呼んだ方がいい。
庶民の足はバスだ。
はじめは少し手強いが、すぐに慣れる。
バスには民間の路線バスと公営のものがあり、ここでは民間のものについて説明する。
料金は車両の良し悪しや昼と夜で若干違うものの、だいたい1500ペソ。
1ペソが約0.05円なので、約75円といったところ。
停留所はあってなきがごとくで、手を挙げればどこでも停まってくれる感じだ。
車両は中型と小型が主流で、前から乗って後ろから降りる。乗ったらすぐ運転手に金を払う。
するとここからが名人芸。
発進、ギアチェンジ、車線変更をしながら、運転手が巧みに釣銭を勘定して渡してくれる。
ホルヘがバスを利用するのは、これを見たいがためでもある。
したがって、わざと高額紙幣で払ったりする。
しかしたまに金勘定をする助手が乗っているバスもあり、そのときはがっかりする。
降りるときは日本同様ブザーを鳴らす。
しかしこのボタンが後方の降車ドアにしかない。
ラッシュのときは、そこまでたどり着くのが一苦労だ。
コロンビアの道路は南北に走るものがCARRERA(カレラ)、東西に伸びるものをCALLE(カジェ)と呼ぶ。
そしてそのすべてに番号が付けられている。
カレラは東から順に番号が大きくなり、カジェは南からの順番だ。
カレラもカジェもCではじまりややこしいので、カレラがK、カジェをCLと略す。
もっともメインストリートには番号以外に名称もついており、
例えばアベニーダ・ヒメネスとカジェ13は同じ通りだ。
バスのフロントガラスには、どこを走るか書かれたボードがある。
「K7 CL127 UNI CENTRO」と書かれていれば、カレラ7をまっすぐ進み、
カジェ127を曲がりウニセントロというショッピングセンターへ行くという意味。
料金が安いのだから、とりあえず目的地の方向に行くバスに乗り、何度か乗り換えれば近くまでは行ける。
はじめから尻込みしていると慣れることはできない。
運行ルート表示ボードはフロントガラスの内側なので、反射で読みづらかったり、
夜は暗くてほとんど見えない。
バスが来たら手を挙げて減速させ、それでボードを読むという図々しさも必要だ。