ルドゴレツを観たかった夜の話 土屋 雅史 2014年9月19日 土屋雅史, 欧州サッカー 実は今シーズンからUEFAチャンピオンズリーグの J SPORTS放送分限定サブ担当を拝命しています。 あくまで“サブ”担当という立場なので、やることは特にありません。 細かい資料作成はスタッフがやっていますし、中継自体のディレクターは別にいるので あえて言えば出演者の方々とオシャベリするのが主な内容です(笑) とはいえ、それが僕らの仕事の中では結構大事な部分だったりするのですが。 記念すべき開幕節のJ SPORTSカードはイングランドのリヴァプール対ブルガリアのルドゴレツ。 5年ぶりにヨーロッパの舞台へ帰ってきたリヴァプールに当然注目が集まる中で、 このルドゴレツというチームも“奇跡”のチームとして 今シーズンの大会で一躍脚光を浴びています。 というのも、彼らは本選出場の懸かった予備予選3回戦でPK戦までもつれ込む熱戦を演じたのですが、 試合中に交替カードを全て切った状態でGKがレッドカードで退場してしまい、 急遽CBがPK戦のGKを務めることになったにもかかわらず、 そのCBが相手のPKを見事に止めてしまい、 夢のUEFAチャンピオンズリーグ出場を決めてしまったという、 まさに“奇跡”のチームと称されるのにふさわしい展開を経験したチームなんです。 そんなチームが、サッカーをする者なら知らない者はいないであろう アンフィールドでゲームをできる訳ですから、本当に夢のある大会ですよね。 そんな経緯もあったので、非常に楽しみにしながら出演者とオシャベリしつつ、 キックオフの時間を待っていたんですけど、放送開始10分前に中継ブースへ向かうと、 どうもスタジオの雰囲気が違います。 聞くと、1時間前から断続的に変なノイズがずっと入っているとのこと。 確かに定期的に「シャンシャンシャンシャン」という謎の音が現地映像に乗っているんです。 「いや~、持ってないな」と。 当日のUEFAチャンピオンズリーグ担当は“サブ”ではあるものの僕しかいません。 音声トラブルが起きた時は、中継内でどう対処するか、 どういう形でそれを視聴者に説明するか、 どういう形で回復させるか、などなど 色々判断してやらなくてはいけないことがとにかく目白押しなんです。 いや~、持ってないですよね。 結局、音声トラブルは前半40分前後まで続き、さらに本来届く資料が届かないなどの 小さなトラブルも相次ぎ、まともにルドゴレツは見れずじまい。 ただ、ゲームがようやく色々なことが片付いた最後の10分間にドドドッと動いたので、 美味しい所はしっかりチェックできたのですが、当初イメージしていたのとは 相当異なる“サブ”担当としての開幕節でした。 で、結局ルドゴレツっていうのはどういうチームだったんだ?(笑) 写真はアンフィールドのバックスタンド側。 ホンモノの「You’ll Walk Never Alone」です! Tweet