最近好スコアが続いたため、優勝を狙って参加した商船会社主催の招待コンペ。
 
この会社はNYK(日本郵船会社)だが、現地にはアルゼンチン人スタッフしかいないそうだ。
 
招待コンペらしく、開始前からサロンには軽食やドリンクのサービスがあり、
 
一角には賞品がずらりと展示してある。
 
なんとか、豪華なものをゲットしたい。
 
 
 
しかし、結果はネット84で惨敗。
 
理由はある。
 
小雨からやがて本降りとなり、気温も下がって最後は息が白くなるほどだった。
 
もちろん気象条件は全員に平等で、こんな中でもアンダーパーを出す参加者もいた。
 
ところがホルヘのある事情に、この天候が追い打ちをかけたのだった。
 
 
 
本番2日前の明け方、思わぬ痛みで目が覚めた。
 
肛門が痛いのだ。イボ痔による、ズーンという鈍い痛みが断続的にやってくる。
 
痔とは長い付き合いだが、痛みで目が覚めたという記憶はない。
 
結構悪化しているようだ。そこで、ステロイド入りの協力坐薬をぶち込んで治療に努めた。
 
しかし、2日では治らない。
 
 
 
スタート4ホール目から、雨に濡れ身体が冷えたことにより、脱肛状態となった。
 
過去に何度も経験しているものの、脱肛がパンツにこすれる不快感は慣れるものではない。
 
途中でトイレに駆け込んで押し込んでも、すぐに出てきてしまう。
 
メンタルなスポーツといわれるゴルフでは、この影響が大きい。
 
むしろサッカーでは、激しい動きと緊張の連続により、不快感を忘れることもある。
 
 
 
しかし、成績は悪かったものの、誇れることがある。
 
それは、バンカーショットでのこと。
 
土手に当たって戻って来たボールが、クラブに当たった。
 
誰も気づいていなかったが、正直に2打のペナルティを申告。
 
この正々堂々とした行為には、自ら称賛を送りたい。
 
とはいえ、もしこの時点で優勝の可能性があったのなら、誤魔化していたかもしれない。
 
そういう誤魔化しをすると、あとで嫌な気分になるものだ。
 
そうならなかったのも、すでにスコアが悪かったから。
 
その原因となった、脱肛に感謝すべきであろう。
 
 
 
終了後には、先ほどよりもっと豪華な軽食が用意され、ドリンクにはビールとワインも加わった。
 
飲み食いしながら自分には縁がない表彰式を見ていると、上位者への賞品はカップだけ。
 
それ以外の品物はくじ引きの景品だった。
 
そしてホルヘにはブランドもののシャツが当たった。
 
しかし、大きすぎて誰かにあげるしかない。
 
なんだか、運がいいのか悪いのかよくわからない1日だった。
 
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About The Author

ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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