ハラフィーバー ホルヘ三村 2015年7月1日 ウルグアイ, チリ, ペルー, ホルヘ・ミム〜ラ ウルグアイのカバーニにカンチョーして怒らせ、狙い通り退場に追いやったチリのハラ。 国外からは恥知らずな行為だと非難され、被害をこうむったウルグアイ協会は 南米サッカー連盟の規律委員会に処分を求める提訴をした。 そして会議の結果、3試合の出場停止処分を科すと発表された。 しかしアルゼンチン人記者によると、 「会議なんか行われていない。規律委員会の会長はニューヨークで 副会長はペルー、委員の一人はアルゼンチンにいる。 この処分はひとりのメンバーが決めたものにすぎない」と疑問を投げかける。 一方チリ協会は、3試合を2試合に減らすよう提訴するという。 2試合ならこの大会の準決勝と決勝で消える(準決勝で敗れても3位決定戦で消える)が、 3試合となるとW杯予選の初戦も出られなくなるからだ。 一方チリ国内では、ハラ擁護、というより「よくやった」とヒーロー扱いだ。 カバーニを退場にしたことが勝利に繋がったので、86年W杯のマラドーナの「神の手」ばりに「神の指」と呼んでいる。 さらに応援グッズの帽子には、カバーニの尻に突っ込んだ、中指を立てているデザインも登場した。 チリでは神の指はすっかり流行になってしまい、南米のダンス音楽クンビアの歌にまでなった。 映像を見るだけでも楽しいので、下記からどうぞ。 準決勝の相手はペルー。 隣国であり、お互いにライバル意識が強い。 ともに太平洋に面しているので、サッカーの対決はクラシコ・デル・パシフィコ(太平洋ダービー)と呼ばれる。 赤一色に染まったスタンド。 ペルーのスタメン発表が行われると、選手名がアナウンスされるたびに、 「プッタ・マドレ」という侮辱の言葉を観客が一斉に叫ぶ。 この感じだと、ペルーの国歌などはブーイングで聞き取れないだろうと思われた。 しかし選手入場前にアナウンスで、 「ペルーの国歌が流れる間、我々は“南米はひとつ”と書かれたヘイト反対のグリーンカードを掲げる。 みなさんにも協力してもらいたい」というキャプテン・ブラボのメッセージが伝えられた。 この効果は絶大で、観客は静かにペルー国歌を聞いた。 試合は10人となったペルーをバルガスの2ゴールで下したが、11人対11人の段階ではペルーが優勢。 FWゲレロの迫力たるや凄いもので、ガレッカ新監督の采配もチームに合っており、 次回のW杯予選では怖い存在となりそうだ。 Tweet