チリの交通と魚介類 ホルヘ三村 2015年8月7日 チリ, ホルヘ・ミム〜ラ, ライフスタイル チリにはこれまで何度か行ったことはあるが、 W杯予選とかコパ・リベルタドーレスの試合を取材するだけだったので、1泊か2泊の滞在だった。 したがって街のことはよくわからず、移動はいつもタクシーだった。 今回はコパ・アメリカで約2週間サンティアゴにいたので、いろいろと新しい発見があった。 まず、街の綺麗さに感心した。タバコのポイ捨て文化は残っているが、路上にそれ以外のゴミはほとんどない。 また、朝夕のラッシュ時でもひどい交通渋滞にはならない。これは道幅が広いことも影響しているだろうが、 違法駐車がなく、ナンバー規制が守られているかららしい。 ナンバー規制というのは、その日に定められた末尾番号以外の自動車は、都心にはいれないというもの。 交通ルールが守られるのは、チリ人の順法精神が高いからだ。 聞くところによると、歴史的にチリでは警官が賄賂を受け取らないとか。 他の南米諸国は、警官に賄賂を渡して違反をもみ消してもらうことがかなりある。 初日、ナシオナルスタジアムへ取材の手続きに行ったとき、バスで帰ろうと思った。 そこでセントロ方面に行くバスは何番かということと、乗り方を近くにいた警官に尋ねた。 すると、現金での支払いはできないという。 SUICAのようなカードがなければ乗れないのだ。 短期滞在の観光客には不便なことだ。 このカードは地下鉄の切符売り場で販売していて、1枚の価格は約300円。 それに必要な金額をチャージする。 バスも地下鉄もこのカードで乗車でき、料金は距離に関係なく一律で、 バスは約130円、地下鉄は約140円だが、ラッシュ時は少し高くなる。 バスの路線は複雑だが、交通局のサイトの路線図を見れば、目的地へ行くバスを見つけられる。 結局、今回の滞在でタクシーに乗ったのは、帰国の時にホテルから空港まで利用しただけで、 試合後に2度プレスバスを使った以外、あとはすべて公共交通だった。 おかげで、かなり節約できた。 初めてチリに行ったのは、15年ほど前だった。 そのときは、日本人が経営しているHOTEL NIPPONに泊まった。 向かいにJAPONという日本料理屋があり、当時はそこを含めてわずか数店だった。 しかし今は、あちらこちらに寿司バーのような日本食屋がある。 ホルヘが泊まったコンドミニアムから徒歩2分圏内に5~6店あった。 笑ったのは、TOKYOTOという店。 TOKYOという店はよく見かけるが、東京都というのは初めてだ。 もっとも今回は節約を心掛けたので、高そうな日本食は封印した。 太平洋側のチリは魚介類が豊富。 中央市場には、新鮮なものがズラリと並んでいる。 しかし、前回書いたように包丁とまな板がないので、魚を買って調理することはしなかった。 ナイフでさばけそうなウニも売っていたが、市場内のレストランで以前食べたら、旨くなかった。 トゲトゲがないので、バフンウニの仲間だと思う。 しかし生をそのまま出してくるので、ホルヘの苦手なホヤと同じ香りがする。 ホヤの香りは、なぜか洗剤のような気がして好きになれない。 日本のウニは、むきっぱなしではなく、塩水で洗ったりミョウバンを使ったりと、 ひと手間加えてあるから旨いのだと思う。 今回も市場のレストランで食事をした。 写真を見て旨そうだと思った、貝類のスープを注文。 しかし相当煮込んであるようで、貝はパサパサ。 それならば、スープにはダシがたくさん出ているだろうと期待したら、 これがやたらと塩辛く、半分も飲めなかった。 どうも、この市場のレストランとは相性が悪いようだ。 Tweet