ナイジェリアの五輪代表は、試合会場への当日到着という苦難にもめげず日本を5-4で破った。
たいしたものだと思う。
しかし、日本も攻撃については見事だった。
これまでの代表は、ナイジェリアクラスの強豪から、本気の大会において4点奪ったことはないはずだ。
アジア予選でもイランから3ゴールを挙げたり決勝では韓国に逆転勝ちしたり、このチームは点が取れる。
点が取れるチームは、観ていて楽しい。
しかも逆境に強い。
 
 
ホルヘは、コロンビア戦で先制された瞬間、「これで面白くなる」と確信した。
その後0-2と差を広げられたが、そこから2得点を叩きこんだ。
日本には元々優れたキッカーが多いので、セットプレーは重要な得点源。
しかし、流れの中からのゴール、相手を崩しての得点というのは苦手な部類だった。
ところがこの代表は、W杯でA代表がボコボコにされたコロンビアを完ぺきに崩した。
 
 
昔、大場政夫というボクシングの世界フライ級チャンピオンがいた。
序盤にダウンを喫して劣勢に追い込まれるが、そこから大逆転KOなどで勝っていた。
この不屈の闘志に国民は酔いしれた。
漫画「あしたのジョー」のモデルにもなったともいわれている。
残念ながら、ナイジェリアとコロンビアに逆転勝ちはならずグループリーグで敗退したが、ホルヘにとって彼らは、大場と同じく記憶に残るチームとなった。
 
 
アルゼンチンのサッカー代表は、日本と同じく勝ち点4でトーナメント進出を逃した。
協会の崩壊により当初は招集した選手が6名しか参加できず、A代表兼任監督だったマルティーノが辞任(A代表も)。
その時点では棄権の可能性があり、南米予選(U-20選手権)3位だったウルグアイは、繰り上げ出場の準備までしていた。
U-20代表監督のオラルティコエチェアを昇格させ、なんとか選手も確保して参加はできたものの、準備不足は明らかだった。
 
 
協会は会長らが辞任し、現在は“健全化委員会”なる組織が民主化と正常化に向けて舵を取っている。
FIFAからこの委員会の委員長に任命されたペレスが、実質的な協会の長。
その彼がつい先ごろ明らかにしたところでは、協会の借金はおよそ35億円に上り、元代表監督のマルティーノには、昨年12月から辞任した7月まで給料が支払われていない状況だった。
 
 
オラルティコエチェアはリオから戻った後、
「五輪チームのコーチは月に13万円しかもらっていない。
 それもここ3か月は支払われていない。
 うちも娘からお金を借りて生活しているんだ」
と内情を暴露した。
 
 
そんな協会にも明るい話題はある。
マルティーノの後任にバウサが決まり、新監督は初仕事としてメッシと会談。
コパ・アメリカ終了後、代表からの引退を宣言したメッシを呼び戻すためだ。
バウサの説得が功を奏し、メッシは9月に行われるW杯南米予選へ出場することとなった。
 
 
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