先週末は世界各国のリーグで、喪章や黙とうによるシャコペエンセへの追悼が行われた。
アルゼンチンではボカやラシンなどいくつかのクラブが、ユニホームにシャコペエンセのエンブレムを入れて試合に臨んだ。
また、コパ・スダメリカーナ準決勝で対戦したサンロレンソは、試合後に交換した犠牲者たちのユニホームを着用して入場。
そしてリーベルは、特注したシャコペエンセカラーのグリーンのユニホームで試合を行った。
 
 
しかし下部リーグではそんな追悼ムードとは無縁で、2試合において乱入したサポーターが主審を袋叩きにする事件が起きた。
これに対し被害者が所属する審判組合のSADRAは、審判員の安全を確保する措置が取られるまでストを行うことを宣言。
日頃は仲の悪いもう一つの審判組合AAAも同調するコメントを出し、次節のスーペルクラシコが延期されそうになった。
しかし、労働省が乗り出して延期は回避された。
 
 
そんな中、U-19日本代表がアルゼンチンへやってきた。
監督は元ジュビロの内山篤氏。
彼は約20年前にもアルゼンチンに来ている。
現役を終え指導者となってすぐ、ジュビロのユースが海外遠征を行った。
スペイン、ウルグアイ、アルゼンチンを巡る豪華コース。
内山氏は、肩書は何だったか覚えていないが、スタッフとしてチームを引率していた。
そしてホルヘは、ウルグアイから密着取材でチームに合流。
アルゼンチンでは、親会社であるヤマハ発動機の現地法人社長がスタッフを接待した際、ホルヘもご相伴に預かり楽しいひと時を過ごした。
 
 
アルゼンチンには日本サッカー協会の国際委員がいる。
この人物はグロンドーナ元会長と懇意で、これまで様々な事業や遠征に携わってきた。
グロンドーナ独裁時代は、どんな話でもスムーズに進んだようだ。
しかし独裁者が亡くなり彼の派閥も一掃された今、親善試合を組むのも簡単ではなかったらしい。
前回日本のユース代表が来たときは、リーベルのスタジアムを使用した。
しかし今回は、ラヌースとの試合はサブグランドで、アルゼンチン代表とは協会のトレーニング施設。
協会は金欠でもあり、日本代表との試合にスポンサーをつけてテレビ放映しようと考えたが、実現には至らなかった。
 
 
協会の金欠は深刻で、契約しているカメラマンにも給料が支払われていない。
そのカメラマンから依頼を受けた人物が協会幹部に掛け合うと、その幹部は、「俺だってもらっていないんだ」と答えたという。
 
 
1日の夜に到着した日本代表は、翌日は軽いトレーニングで調整し、3日にラヌースと対戦した。
ほぼ同じような戦力の2チームに分け、前半と後半で総入れ替え。
終始日本が有利に進め、2-0で初戦を飾った。
注目の久保は後半から2トップの一角で登場。
CKの際は相手選手とスペイン語(?)で口論し、離れ際に軽く顔を小突かれていた。
試合には現地在住の日本人家族が応援に駆けつけ、試合後は選手たちと記念撮影。
ここでも人気となったのは久保で、子どもたちからサインをねだられていた。
そのサインは、普通に漢字の楷書で「久保」というもの。実に、初々しい。
 
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About The Author

ホルヘ三村

ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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