先日デートのため、アウター、インナー、ジーンズの新品を着用した。
特別に買いそろえたわけでなく、以前購入したものをこの機会におろしたのだ。
ホルヘとしては一応お洒落をしたつもりだが、服の値段を思い出して笑ってしまった。
アウターが2000円、インナーが680円、ジーンズは850円。
たしかソックスは105円でパンツは3枚で690円だったから、全身にまとっているものの総額が3765円なのだ。
ちなみに、靴は貰いものだった。
アウターこそ、8000円くらいのものが冬物最終バーゲンでこの値段になったのだが、
西友のジーンズをはじめ他のものはこれが定価。
インフレの国アルゼンチンから帰ってくると、日本の物価の安さが楽しくてならない。
そしてホルヘは安いものばかりを買い漁り、デフレの申し子みたいなファッションになってしまうのだ。
昔は、「安物買いの銭失い」とか「安かろう悪かろう」などといわれ、安いものの品質が悪かった。
衣類でいえば、中国製は色落ちし、襟やゴムが伸び、ときには繊維でかぶれる、というのが常識だった。
しかし現在は輸入業者や発注者がしっかり管理指導しているので、安くても品質に問題はない。
しかし管理がしっかりしないと、中国では今でも粗悪品を作る。
そしてそういった商品が、アルゼンチンなどで売られているのだ。
特にひどいのはプラスティック製品。材質が悪く、すぐに劣化する。
下着やソックスを干す洗濯バサミが付いたハンガーも、肝心の洗濯バサミがすぐに壊れる。
日差しの強い場所に吊るされているせいもあるだろうが、1年もすると劣化し、洗濯バサミを広げようとすると、バキっと割れる。
同じ素材が同じ環境に置かれているので、劣化するのも同時期。
ひとつの洗濯バサミが壊れると、次から次へとバキバキ割れていく。
洗濯はしたが、干すところがない、ということになる。これに懲りたホルヘは、日本からハンガーを持っていった。