Jリーグへの新風 土屋 雅史 2013年3月14日 土屋雅史 JリーグもJ1、J2共に2節が終了しました。 浦和レッズの好調な滑り出しや、マルキーニョスの大爆発など 何かとトピックスの多い2試合でしたが、 私が個人的に好印象を受けたのは、 今シーズンからJリーグへ参入してきたV・ファーレン長崎の健闘です。 まず、間違えてはいけないのはチーム名の呼び方。 “ヴイファーレン”ではありません。 “ヴィファーレン”です。小さい“ィ”が正確な呼び方なので、 この機会に是非覚えて頂けると幸いです(笑) さて、肝心のサッカーに話を移しましょう。 チームを率いるのは地元出身で、現役時代は“アジアの大砲”の異名を取り、 日本代表としても活躍した高木琢也監督 過去には横浜FC、東京ヴェルディ、ロアッソ熊本を率い、 その緻密なサッカーには定評のある高木監督が指揮を執るチームだけあって、 よくトレーニングされているなあという印象です。 中でもFC岐阜時代にはJ2通算39ゴールを挙げるなど実績十分の佐藤洸一、 思い切りのいいプレーで自身5年ぶりのJ舞台を楽しんでいるように見える神崎大輔、 そしてJFAアカデミー仕込みの高いテクニックを誇る幸野志有人で構成される 3-4-3の3トップは、かなり面白い組み合わせ。 三者三様の持ち味がうまく溶け合って、いいコンビネーションを生み出しています。 さらに、私がブレイク候補として推したいのは 宮崎日大高校を卒業後、9年にも及ぶ地域リーグとJFLでのプレーを経て、 27歳でのJリーグデビューを果たした水永翔馬。 JFLで一昨年は14ゴール、昨年は12ゴールとコンスタントに結果を残し、 迎えた今シーズンもスーパーサブとして出場機会を得ると、 前節はガンバ大阪相手にJリーグ初ゴールを叩き込む活躍。 今野泰幸、岩下敬輔というJ1クラスのCBにも、 自ら得意と語る空中戦ではほとんどの局面で勝利を収め、 1万8千人が詰めかけたホームの観客に、小さくない衝撃を与えたように見えました。 昨年からJ2は降格の可能性があるため、 戦前の予想では長崎も苦戦を免れないのではないかと言われていますが、 是非この2試合のような躍動感溢れるサッカーを継続して、 サッカー界を驚かせるような躍進を見せて欲しいと思います。 写真は長崎駅の粋な表札です。 Tweet