5月30日にブルガリアと激突するキリンチャレンジカップと、
 
6月4日に本大会出場を懸けてグループ最大のライバルである
 
オーストラリアと雌雄を決するワールドカップアジア最終予選に向けた
 
日本代表が発表されました。
 
 
 
今回唯一の初招集となったのは柏の工藤壮人。
 
個人的にはユース時代から見続けてきた選手であり、
 
当時のことを考えるとかなり感慨深いものがあります。
 
 
 
大量6人がトップチームへ同時昇格した、
 
ゴールデンエイジとも言うべきユース時代の仲間も、
 
今ではそれぞれバラバラのチームでプレーしており、
 
柏に在籍しているのは工藤ただ1人。
 
ただ、昇格当時は決して注目度が高かったわけではなく、
 
むしろスペインの国際大会でMVPを獲得するなど、
 
そのゲームメイク能力が絶賛されていた仙石廉(岡山)や、
 
複数ポジションをこなすユーテリティー性から
 
早期のデビューが期待されていた山崎正登(岐阜)たちの方が評価は上。
 
どちらかと言えば、同期の中でも目立たない選手だったかもしれません。
 
 
 
それでもルーキーイヤーから出場機会を得ると、
 
2年目にはJ2でレアンドロ・ドミンゲスに次いで、
 
チーム2位となる10ゴールをマークし、昇格に貢献。
 
翌シーズンも帰ってきたJ1の舞台で7ゴールを挙げてリーグ優勝を経験し、
 
昨シーズンからはチームのエースストライカーとして
 
結果を出すのはもちろんのこと、常にレイソルの中心選手としての
 
自覚のある行動と言動を続けてきた印象です。
 
 
 
ちなみに今シーズンはここまでリーグ戦で8ゴールを記録。
 
これは広島の佐藤寿人に続く得点ランク2位の結果ですが、
 
カップ戦も含めたトータルで考えるならば、
 
工藤はACLの5ゴールを加えて13ゴールに到達。
 
Jリーグに所属している日本人の中でも
 
リーグとナビスコで11ゴールの柿谷曜一朗を抑えて、
 
堂々トップのゴール数なんです。
 
この数字を見れば代表選出も納得ではないでしょうか。
 
 
 
29日に延期されていたリーグの広島戦があるため、
 
30日のブルガリア戦での出場機会はなさそうですが、
 
ひょっとするとオーストラリア戦でスーパーサブとして
 
起用される可能性も十分。
 
サポーターソングにもある「柏から世界へ」。
 
柏が生んだストライカーが世界に羽ばたく瞬間が
 
確実に近付きつつあります。
 
 

 
写真は工藤を育てた日立台。
 
 
 
サッカー界のオモシロご長寿番組「Foot!」でディレクターを務めた後、制作部プロデューサーへ(昇進か?!)。国内外問わずサッカー全般に関する知識はハンパない、Dieguito周辺では「博士」の称号を得ている博識人。スタジアムから土のグラウンドのピッチ横までジャンルを問わないサッカー観戦と、テレビ前でのサッカーウォッチングツアーはお勤めの会社への忠誠心だけでは無いはず!そこにはサッカーへのLOVEがある!溢れる知識と独自のサッカー観であなたの「見るサッカー」に彩りを添えちゃいます!