今期のボカは15節終了時点で2勝しかできず19位に低迷している。
 
その一方でというのか、同じようにというのか、ボカのバラスブラバス(ウルトラス)も色々と世間を騒がしている。
 
 
 
ボカのバラスはラ・ドセと呼ばれる。
 
ドセは12のことで、「サポーターは12番目の選手」という言葉のはしりだ。
 
どこのクラブのバラスも、スタンドでは応援リーダーとなるが、それ以外ではギャングまがいのことをしている。
 
一昨年にはリーダーとナンバー2らが殺人事件を起こし、ナンバー2のマッサーロは依然逃亡中。
 
 
 
そして3月末、サンロレンソのキャプテンでGKのミグリオーレが、
 
マッサーロの逃亡を助けたとして試合後のロッカールームで逮捕された。
 
ミグリオーレはボカに在籍したことがあるだけでなく、
 
子どもの頃から熱狂的なボカファンでラ・ドセとも関わりが深い。
 
 
 
当初は他にもラ・ドセメンバーの依頼人を抱える弁護士の指示により容疑を否認していたが、
 
それでは保釈が叶わず、弁護士を替えて、会ったことは事実だが助けてはいない、と容疑の一部を認めた。
 
さらに、ラ・ドセの裏情報やクラブ役員との関係まですべて供述。
 
それにより、40日振りに保釈された。
 
 
 
それからしばらくして、コパ・リベルタドーレスのニューウェルス戦でのこと。
 
ボカは国内リーグでは不振ながら、コパ・リベルタドーレスは前回王者のコリンチャンスを下してベスト8に進んだ。
 
そして準々決勝、ホームでの第1レグで、51名ものラ・ドセのメンバーと1名のクラブ役員が逮捕された。
 
 
 
彼らはこれまでもクラブから譲渡されたチケットを売って資金稼ぎしてきたが、
 
今回は会員カードを偽造して会員用のチケットを不正入手した。
 
偽造カードを観戦希望者に貸し、希望者はそれでチケットを入手。そしてラ・ドセはカードの貸し料を取っていた。
 
 
 
ボカの正規の会員数は11,000人弱というが、押収された偽造カードは
 
15,000番台や19,000番台だったという。
 
こうした不正で得た利益で、マッサーロの逃亡を助けていると推測されている。
 
 
 
社会の中でも「バラスは犯罪集団」という認識が高まっており、警察も厳しく取り締まる姿勢だ。
 
しかし、バラスのいないスタジアムは寂しい。昔のように、純粋な応援団としてのバラス復活を望みたい。
 
 

 

 
写真はボカ時代のミグリオーレとラ・ドセ。
 
 
 
ホルヘ・ミム~ラ
ラテンのフットボールを愛し、現在はDieguitoアルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。
取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企てては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。
ヘディングはダメ、左足では蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。
女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。


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ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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