6月7日と11日にW杯予選が行われ、アルゼンチンはホームにコロンビアを迎えた後、
 
高地のキトでエクアドルと戦った。
 
7日の第13節開始前の順位は、1位がアルゼンチン、2位エクアドル、3位コロンビアだった。
 
コロンビアは98年フランス大会以来W杯から遠ざかっており、エクアドルは02年韓日大会が初出場。
 
したがって、この両国が揃って本大会に出場したことはない。
 
 
 
ホルヘはエクアドルとコロンビアが好きなので、当然そちらを応援した。
 
アルゼンチンには負けてもらったほうが面白い。
 
コロンビアの監督は、元アルゼンチン代表監督のペケルマン。
 
一度彼にインタビューを申し込んだら、ホルヘの家まで来てくれて実に丁寧に答えてくれた。
 
それで彼の大ファンになったので、なおさらコロンビアに勝ってもらいたかった。
 
 
 
キックオフ直前、ベンチにいる彼を撮影に行くと、ホルヘに気づいて微笑んでくれた。
 
そこでこちらも、「スエルテ(幸運を)」の言葉を送る。
 
試合は故障明けのメッシがベンチスタートながら、アルゼンチンがいくつもの決定機を作った。
 
しかしコロンビアGKがスーパープレーを連発し、本当に、幸運にも0-0で引き分けた。
 
 
 
一方、エクアドルは不運。
 
第13節はペルーに敗れ、得失点差で3位に後退。
 
ここまでホーム全勝なのでアルゼンチンも倒したいところだったが、開始直後にPKで先制される。
 
すぐに追いつき、CKを約20回得るほどの猛攻を続けるが追加点は奪えなかった。
 
 
 
この試合で85分にマスチェラーノが退場になった。
 
しかし、なぜ退場になったのかわからない。
 
彼は救護班のカートに乗ってピッチから運び出されたのだが、
 
カートから降りたところでレッドカードを突き付けられた。
 
ビデオで見ると、カートの上で運転手の背中を蹴っていた。
 
退場の原因としては、非常に珍しいケースだ。
 
 
 
ホルヘははじめ、運転手がマスチェラーノを挑発したのかと思った。
 
以前、エクアドルのバルセロナを取材したとき、似たようなことを目の当たりにしたからだ。
 
コパ・リベルタドーレスの試合で、倒れている相手選手に近づいた救護班が、なにやら悪態をついた。
 
そして相手が怒って立ち上がると、頭突きを受けたように見せかけ大げさに倒れ込んだ。
 
相手を退場に追い込むための作戦だ。
 
主審が一部始終を見ていたため作戦は成功せず、逆にその係員がグランドからから追い出されたが、
 
エクアドルの救護班は油断も隙もない。
 
 
 
しかしマスチェラーノによるとそうではなく、
 
時間を稼ぐために「カートをゆっくり動かしてくれ」と運転手に頼んだが、
 
それを無視して急いで運び出したので腹が立った、とのこと。
 
彼は切れやすい性格で、退場を命じられた後も烈火のごとく怒りまくり、なかなか去ろうとしなかった。
 
しかし試合後は、「バカなことをした」と反省しきりだった。
 
 
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ホルヘ・ミム~ラ
ラテンのフットボールを愛し、現在はDieguitoアルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。
取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企てては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。
ヘディングはダメ、左足では蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。
女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。


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ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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