8月17日、サンタフェ大通りでジャパンフェスティバルが開催された。
 
土曜日ではあったが、市内中心地であるこの通りを封鎖し、路上に仮設ステージも設置。
 
日系人たちにより、舞踊や太鼓などの日本文化が次々と披露された。
 
 
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模擬店も多数出店しており、雑貨、アニメ関連品から食べ物までが販売されていた。
 
食べ物の中にはカップヌードルがあった。
 
これはブラジル製で、たまにスーパーで売っているのを見かける。
 
つまり、アルゼンチン人にも少しは知られた商品だ。
 
しかしこれが日本で生まれたとは誰も知らないはずで、それをアピールする狙いがあったのかもしれない。
 
このお祭り自体が、来月ブエノスアイレスで行われ2020年五輪開催地を決める
 
IOC総会に向けての側面支援で、多くのアルゼンチン人に日本を知ってもらうことが目的だった。
 
 
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同様の運動は他にもあり、日本人によるコンサートやミュージカルなどが行われている。
 
こうしたことにより、日本贔屓のアルゼンチン人は増えるかもしれない。
 
しかし、それが開催地決定に影響するとは思えない。
 
投票するのは彼らではなく、各国のIOC理事なのだから。
 
それでも東京開催に向け、何かをせずにはいられないのだろう。
 
 
 
カップヌードルが販売されたのは、ホルヘが10歳か11歳のとき。
 
未知の食品を世間に広めるため、銀座の歩行者天国で販売だか試食だかをさせていたのを覚えている。
 
サンタフェ大通りでカップヌードルを立ち食いしている人たちを見て、フトこのことを思い出した。
 
 
 
祭にも飽きたので、そこから3~400メートルのサンマルティン広場へ行ってみた。
 
すると、儀仗兵というのか、派手な制服を着た一団に遭遇。
 
しばらくすると、別の制服のグループや軍楽隊が到着し、見物人も増えていく。
 
 
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この日はサンマルティンの日なので、彼の名を冠した広場で式典を行うらしい。
 
サンマルティンは独立運動の英雄。
 
サンマルティンというサッカークラブはいくつもあるし、サンマルティン通りがない町はない、とも言われている。
 
 
 
この式典には、陸海空の3軍、憲兵隊(国境警備隊)、警察などいくつかの組織が参加。
 
だから、制服が違ったのだ。
 
どうやら全員が揃ったらしく、指揮官がマイクで話し始めた。
 
まず見物人に、本番は14時30分から行います、と告げた。
 
まだ30分以上ある。そして今度は兵士たちに、「これより練習を行う」と言った。
 
 
 
「主賓の○○さんがそこに上がったら、全員で『○○さん、こんにちは』と言う」と命令し、
 
兵士たちが「○○さん、こんにちは」の練習をする。
 
他にもいくつかのリハーサルを行ったが、本番直前に観衆の前でこんなことをするのは間抜けな感じだ。
 
いくら混成部隊とはいえ、大事な式典なんだから事前に集まって練習すればいいと思う。
 
しかしそれをしないところが、ラテンらしさなのだろうか。
 
 
 
ホルヘ・ミム~ラ
ラテンのフットボールを愛し、現在はDieguitoアルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。
取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企てては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。
ヘディングはダメ、左足では蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。
女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。


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ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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