この前の日曜日にリーベル対ボカのスーペルクラシコが行われた。
昨季は、ビアンチが監督に復帰しながら大不振だったボカは、
ここまで5勝1分け3敗の勝ち点16。
今季ベレスから加入した代表のガゴと大黒柱リケルメの2人が故障で戦列を離れることが多く、
2節前からやっと両輪が揃った。
一方のリーベルはコロンビア代表FWのグティエレスや
パラグアイ代表MFファブロを獲得したが、得点力が今一つ。
4勝2分け3敗の勝ち点14で首位のニューウェルスとは6差開いている。
ホームでの一戦をきっちりものにし、優勝争いに踏みとどまりたいところだ。
今回のスーペルクラシコは、スタジアムの様子がいつもとかなり違った。
片方のゴール裏2階席にいるはずのボカサポーターがいないのだ。
本来は、今季の第2節までの予定だったアウェイサポーターを入場させない措置が、
今期一杯まで延長されたため。通常ホームチームは、
アウェイチームに3000枚程度のチケットを渡すが、今季はこれがない。
度重なる死傷事件を防止するための措置だが、もちろんサポーターには大不評。
アウェイサポーターの入場を認めるかどうか、サッカー協会で何度も会議が行われた。
そこでのクラブ側の意見は、大部分が現状を歓迎していた。
というのは、アウェイのサポーターがいないと、警備費を大幅に削減できるからだ。
クラブは民間警備員いがいにも、スタジアム内外や周辺の警備を警察に依頼する。
そして、これが有料でバカにならない。
スーペルクラシコクラスだと、2000人以上の警官を動員する。
しかしアウェイ不在なら、これほどの人数はいらない。
また、アウェイを入れると、ホーム席とアウェイ席の間に
大規模な緩衝地帯(無人スタンド)を設けなければならない。
人気のあるクラブは、緩衝地帯を無くしホームのサポーターだけで満員にした方が儲かる。
人気のないクラブも、一般入場券という形で自由に価格設定したチケットを
アウェイサポーターに直接売れば、約3000枚をアウェイクラブに渡すよりはるかにおいしい。
一般客(ニュートラル)という形にしてアウェイを入れれば警備費の削減はできないが、
オリンポはボカを迎えたとき、通常の5倍以上の1000ペソでチケットを売って利益を出した。
さて試合の方は、リーベルが終始優勢ながらボカGKオリオンの好守とゴールポストに再三再四シュートを阻まれ、
22分にジグリオッティが挙げたゴールを守り切ったボカが勝利を飾った。