日本時間の土曜深夜。
 
スペインはバルセロナの地で
 
まさに天下分け目の一戦がその幕開けを待っていました。
 
勝ち点89は首位のアトレティコ・マドリー。
 
勝ち点86は2位のバルセロナ。
 
この2チームが直接対決で雌雄を決する最終節。
 
勝った方が優勝、引き分けだったらアトレティコという
 
非常にわかりやすい決着の付け方を前提に、
 
バルサの聖地とも言うべきホームスタジアム、
 
カンプ・ノウに96,973人もの観衆を集めた“決勝戦”は、
 
現地時間の18時、日本時間の深夜1時にキックオフされました。
 
 
 
序盤から勢いよく飛び出したのはアトレティコ。
 
ジエゴ・コスタとビジャの2トップをピッチへ送り込んだ 
 
ディエゴ・シメオネ率いるインテンシティ軍団は
 
試合開始の笛が鳴るとフルスロットルでハイプレスを敢行。
 
この大一番でチャビがベンチスタートとなった
 
バルサの出足を挫くには十分なテンションで立ち上がります。
 
 
 
ところが、赤と白の縦縞に相次いで訪れた試練。
 
16分には負傷から復帰したばかりのジエゴ・コスタが、
 
23分には10番を背負ったプレーメーカーのアルダが、
 
続けざまに負傷でプレー続行不可能に。
 
それぞれアドリアン・ロペスとラウール・ガルシアとの
 
交替を余儀なくされてしまいます。
 
 
 
いきなり残された交替カードが1枚のみになった
 
アルゼンチンが誇る闘将“チョロ”に降り掛かるさらなる災危。
 
33分、メッシのコントロールをかっさらい、
 
アレクシス・サンチェスが叩いた右足シュートは
 
信じられないほどに狭いコースを掻い潜ってニアサイドへグサリ。
 
“絶対的敵地”でビハインドまで背負って
 
ハーフタイムを迎えることになりました。
 
 
 
ネジを巻き直されたアトレティコの狂乱は49分。
 
右からキャプテンマークを巻いたガビがCKを蹴り込むと、
 
このボールをヘディングで叩いたのはディエゴ・ゴディン。
 
ウルグアイ代表としてワールドカップに臨むCBが執念の一撃。
 
静まり返るカンプ・ノウ。
 
たちまち優勝カップを掲げる権利は反転します。
 
 
 
ネイマールを、チャビをピッチへと解き放ち、
 
何が何でも1点を奪いに出た“タタ”マルティーノ。
 
途中出場のアドリアン・ロペスを引っ込め、
 
最後のカードとしてホセ・ソサを送り込み、
 
止まり掛けている出足に鞭打つシメオネ。
 
 
 
3分のアディショナルタイムが終わり、
 
カンプ・ノウの青々とした芝生で歓喜の瞬間を迎えたのは赤白。
 
ファイナルスコアは1-1。
 
選手たちから祝福の胴上げを受けたシメオネ。
 
18年ぶりに勝利の女神はアトレティコへ微笑みました。
 
 
 
いやはや、ディエゴ・シメオネがやってくれました。
 
もはや2強時代と言われて久しかったリーガ・エスパニョーラへ
 
屈強な手下たちを率いて堂々と開けてみせた風穴。
 
来週末は“二冠”を目指して、
 
同じ街を根城とする白い巨人に挑むリスボンでのファイナル。
 
アトレティコが世界の扉に手を掛ける瞬間はもうすぐそこまで来ています。
 
 
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写真は9年前に現地で撮った無人のカンプ・ノウです。


About The Author

土屋 雅史

サッカー界のオモシロご長寿番組「Foot!」でディレクターを務めた後、制作部プロデューサーへ(昇進か?)。 国内外問わずのサッカー全般に関する知識はハンパなく、gol.界隈では「博士」の称号を得ている知識人。 スタジアムから土のグラウンドのピッチ横までジャンルを問わないサッカー観戦と、テレビ前でのサッカーウォッチングツアーはお勤めの会社への忠誠心だけではないはず! そこにはサッカーへのLOVEがある!溢れる知識と独自のサッカー観であなたの「観るサッカー」に彩りをそえちゃいます!

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