旅打ち2 ホルヘ三村 2015年3月20日 ホルヘ・ミム〜ラ, ライフスタイル 旅打ちの楽しみは博打だけでなく、その土地の風土や食べ物に触れられることだ。 生粋のギャンブラーは、勝てば豪遊、負ければ野宿なのかも知れないが、 ホルヘはとてもそのレベルにはない。 負けても遊べるように博打代とは別に費用を準備し、ホテルも2泊分前払いした。 初日全敗の後、小田原駅近くの洒落た居酒屋で海の幸を肴に日本酒を味わう。 そしてスナックへ突入。 地方のスナックというのは、なかなかいいものだ。 ママやホステスが商売柄積極的に話しかけてくるので、一人でも退屈しないし、 何より地元の情報を取集できる。 2日目の午前中は、スナックでの情報を元に観光を楽しむ。 午前中にもレースはあるが、第1レースから行って全敗すると予算がもたない。 節約のための観光だ。 御幸が浜で海風を浴び、お城のような「ういろう」本店を見物。 ういろうは名古屋が有名だが、実は小田原生まれ。 室町時代あたりから20数代続く由緒ある外郎(ういろう)家が、高貴な客人のために考案したお菓子。 ここでは同名の丸薬も売っており、万能薬としてそちらも有名。 その後は本物のお城である小田原城を巡り、海鮮丼を食べて第5レースから勝負開始。 競輪も競馬同様、GⅠ、GⅡなどのカテゴリーがある。 しかし競馬は、菊花賞などそれぞれのレースがカテゴリー分けされるのに対し、 競輪は全日程をひとまとめにする。 3日開催だと、初日は予選と特選(予選免除者のレース)、2日目が準決勝と一般戦(予選敗退者のレース)、 3日目が決勝と順位決定戦、一般戦となり、このすべてをひとつの大会ととらえカテゴリー分けする。 今回の小田原はFⅠというカテゴリーだった。 競輪選手は実力により、S級とA級に大別される。 FⅠには両方の選手が出場し、1日の前半にA級戦、後半にS級戦が行われる。 準決勝は各級3レースの計6レース。 競輪では、準決勝は「固い」といわれる。 主力選手が各レースに分散するためだ。 しかし「固い」レースほど、本命が来なければ高配当になる。 つまり、「固い」レースは「大穴が出やすい」レースでもある。 穴党のホルヘには嬉しい限り。 6レースすべてを穴狙いで買ったが、世の中甘くない。 かくして、2日連続で全敗となった。 Tweet