チリの首都サンティアゴの中心地に標高700メートルくらいの丘があり、ここが国立公園になっている。
 
敷地面積は722ヘクタールで、都心の公園としては世界第4位の大きさだという。
 
 
 
入口の近くには、丘の斜面を利用して造られた動物園がある。
 
ホルヘはこういったものが割と好きなので、約600円の入場料を払って入ってみた。
 
さして広くはないが、動物が間近に見られてなかなか面白かった。
 
オーストラリアのシドニーにも、山の斜面に動物園があり、そちらは非常に広大で、
 
疲れるし道に迷ううえ、動物が遠くてよく見えない。
 
規模や設備ではシドニーの動物園が圧倒的に勝るが、ホルヘにはサンティアゴのほうが楽しかった。
 
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丘の頂上には教会と聖母像があり、そこまでは年代物の可愛いケーブルカーで登ることができる。
 
ケーブルカーは、ケーブルで引っ張り上げてレールの上を進む。
 
つまり足が地についているわけで、これなら高所恐怖症のホルヘでも大丈夫。
 
しかし過去には、高所恐怖症であることを忘れて、恐ろしい思いをしたことがある。
 
こうしたことは、だいたい観光地で起きる。
 
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エクアドルのキトでは、一気に標高4000メートル以上まで登るゴンドラにうっかり乗ってしまった。
 
歩道橋を渡るのですら怖く、一休さんのごとく橋の真ん中をへっぴり腰でヨチヨチ歩くほどなので、
 
空中を行くゴンドラなどもってのほか。
 
怖さを通り越して非常に気分が悪くなった。
 
 
 
タイのプーケットでは、モーターボートに引っ張られた
 
パラシュートで空を舞うパラセーリングをやってしまった。
 
ビールを吞みながらビーチでゴロゴロしていたら、次第に酔いが回って気持ちよくなってきた。
 
そして、退屈にもなってきた。
 
すぐ近くにパラセーリングの発着地があり、それを見ているうちにやりたくなってきた。
 
 
 
誘われるようにフラフラと受付へ行き、金を払って申し込む。
 
同乗するインストラクターがパラシュートを装着してくれ、またたく間に準備完了。
 
そしてモーターボートがスタート。
 
パラシュートにつながるロープがピンと張り、足が地上から離れた。
 
その瞬間、突然恐怖心が沸き起こり、「アッ、高所恐怖症だった」と正気に返った。
 
なんという間抜けなことであろうか。
 
 
 
さあ、それからが大変。
 
酔いは一気に吹き飛び、心臓バクバク、背筋はゾクゾク。
 
身体はハーネスでしっかり固定されているので、手を放しても問題はない。
 
しかし高所恐怖症の人間というのは、物質が信じられなくなる。
 
飛行機に乗ればエンジンが火を噴くと思い、橋を渡れば橋脚が壊れると妄想する。
 
したがってハーネスをも信用せず、上の方のベルトに懸垂のようにしてしがみついていた。
 
おかげで、翌日はひどい筋肉痛。
 
 
 
しかしサンティアゴではそんなことは起こらず、ほのぼのとした気分で過ごすことができた。
 
どうやらホルヘは、豪華な施設や派手なアトラクションには向かない、お安い人間のようだ。


About The Author

ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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