この前の日曜日、これまでの96打を5打も縮める、91打というゴルフのベストスコアをマークした。
 
前半は45打で終わり、後半も失速せず快調。
 
最終ホールで、「お先に」の短いパットを外したが、それがなければ後半も45打で90打。
 
「タラレバ」を承知でいえば、それ以外にも3パットが2回、しなくてもいいミスが3回あり、
 
もしそのうちの一つがなければ、一気に夢の80台を達成できたのだ。
 
この日は日系人によるジャパンカップというコンペ。
 
ハンディ28のホルヘは、ネット63という成績で、2位に8打差をつけて圧勝した。
 
 
 
なんとも素晴らしいスコアを出したものだが、実はこれには訳がある。
 
ティーショットを、他の人よりはるか前から打ったのだ。
 
そのコースには黄色のティーマークがあり、ハンディ25以上の人はそこから打つルール。
 
レディースティーとほぼ同じ場所で、24以下の人が打つ白いティーマークより相当離れている。
 
特に長い16番のパー5では、約100メートルも前方だった。
 
 
 
日本には、65歳とか70歳以上向けのシニアティーとかシルバーティーと呼ばれるもがある。
 
しかし、ハンディ別の区別は一般にない。
 
なぜなら、オフィシャルハンディを持っているゴルファーが少ないからだ。
 
アルゼンチンでは、ほぼ全員が協会に登録してハンディを持っている。
 
 
 
日本には「前進4打」というシステムがある。
 
ティーショットでOBを打つと、打ち直さずにはるか前方から4打目を打つというものだ。
 
山岳コースの谷越えショットなどは、下手な人は何度打っても失敗する。
 
だから前へ行かせる。
 
これはゴルファーへの救済措置というより、後続の組が詰まらずスムースに流れるようにするための、
 
ゴルフ場側の都合による部分が多い。
 
アルゼンチンの黄色ティーも、同様の考えによるものであろう。
 
下手くそを前から打たせ、早くプレーさせるためのものだ。
 
 
 
しかしゴルフには元々ハンディがある。
 
前から打つというのは二重にハンディをもらうようなもので、それで勝っても素直に喜べない。
 
子供のころの遊びで、上手くできない子を「オミソ」と呼んで特別扱いしていたが、
 
黄色ティーというのはオミソみたいなものだ。
 
 
 
オミソが嫌だからといって、みんなと同じ場所から打つのは許されない。
 
黄色から打つのがゴルフ場のローカルルールなので、それに従わないと失格になってしまう。
 
この状況から逃れるためには、早くハンディ24以下になるしかない。
 
 
 
さて、ゴルフの後はボカ対ティグレの取材へ行った。
 
この試合に勝てば、ボカのリーグ優勝が決まる。ボカといえば青いユニホームだが、今回は白を着用。
 
アルゼンチンでは、両チームの色が似ている場合、ホームチームがサブを着るのがお約束。
 
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中国の上海が提示した年棒2000万ドルを袖にしたテベスがシーズン途中から加入しイケイケモードのボカが、
 
この日も主導権を取り、スコアは1-0ながら危なげなく勝ち、4年振りとなるリーグ優勝を決めた。
 
 
 
リーベルがコパ・リベルタドーレスを制し、ボカがリーグ優勝。
 
両ビッグクラブがチャンピオンとなったことで、今年のアルゼンチンサッカー界は大いに盛り上がった。
 
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About The Author

ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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