新年から3回続けて病気ネタで申し訳ない。
 
 
 
頭頂部に2個、小さなイボのようなものがある。
 
はっきりした記憶はないが、5年ぐらい前にできたようだ。
 
別に気にはしていなかったが、昨年7月頃、左の側頭部にも同じようなものができた。
 
「同じようなもの」といっても髪の毛の中のことなので、見たわけではなく
 
指で触った感触でのことだ。
 
そしてそれが、どんどん大きくなった。
 
4~5か月の間に、米粒大から小豆大に成長した。
 
さすがに、こうなると気になる。
 
 
 
12月にアルゼンチンで美容室へ行ったとき、このことを美容師に相談してみた。
 
すると、「うーん、これは色がよくないな。病院でちゃんと診てもらった方がいい」という。
 
髪を分けて合わせ鏡で見せてもらうと、たしかにドドメ色のような気色の悪い感じだ。
 
商売柄こうしたものは見慣れているはずの人の言葉なので、
 
「ひょっとして、皮膚ガンか」と心配になった。
 
 
 
痛風で世話になった病院に皮膚科はないが、仲良くなったベテラン看護師にもイボを見せて相談した。
 
彼女もやはり、病院へ行った方がいい、という。
 
しかも、「街の個人医じゃなく、大きな病院へ行きなさい」と念を押された。
 
不安は、さらに高まる。
 
 
 
しかし大きな病院に行く時間が取れず、とりあえず近場のクリニックで診てもらうことにした。
 
ホルヘの名前が呼ばれて診察室へ入ると、医師は若い女医さんだった。
 
しかも、可愛い。
 
「色がよくない」といわれたことを告げてイボを見せると、即座に、「よくある良性腫瘍です」という。
 
良性か悪性かは、患部の細胞を取って検査するのではないのか。
 
一目見ただけで診断を下すのは疑わしい。
 
普通の若い医師の言葉だったら絶対に納得しないが、可愛い女医さんなので信じることにした。
 
これで、一安心だ。
 
 
 
このまま放置しておいても問題ないが、液体窒素で焼きとることもできるという。
 
窒素のスプレーをイボに噴射して凍傷状態にすると、やがて壊死してコロリと落ちるのだそうだ。
 
しかしこの窒素イボコロリは、1週間以上の間隔をあけて何回か行う必要があるという。
 
無害で放っておいても構わないものを取るのに、何度も通うのは面倒なことだ。
 
しかしホルヘは、「お願いします」と即答。
 
これで、可愛い女医さんに毎週会える。


About The Author

ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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