JAPANサッカーカレッジという学びの場 土屋 雅史 2016年7月1日 土屋雅史, 日本サッカー 日曜日。アルビレックス新潟の中継を、ビッグスワンから全国のフットボールファンへ送り届けた翌日。 僕は新潟駅から白新線に揺られ、聖籠町へ向かっていました。 目的は1つ。サッカー専門学校であるJAPANサッカーカレッジへ行くためです。 この日のJAPANサッカーカレッジグラウンドでは、北信越フットボールリーグ1部のJAPANサッカーカレッジと坂井フェニックスサッカークラブが激突する一戦が行われるということで、当然その試合を取材するのが主たる目的だったんですけど、そこは何と言ってもサッカー専門学校ですから、「何か面白いことを発見できないかな」という二次的な目的ももちろんありました。 結局はどちらかと言えば、そっちが主たる成果になるんですけどね。 正門。サッカー学校の聖地ということで“聖門”とも称したくなるようなゲートをくぐり、建物の中に入っていくと受付にはいかにもちゃんとしてそうな学生が。 聞けば現在25歳ということで、初対面の怪しい茶髪ロン毛とも(僕のことですけど・笑)しっかり会話ができる、その落ち着いた雰囲気も納得です。 ノーストレスのかなりスムーズな報道受付を済ませると、広報担当だという女性の学生が登場。 にこやかに、それでいて手際良く試合運営の流れを説明してくれた上、こちらの要望もしっかり聞き入れてくれる柔軟さも持ち合わせており、早くも“好取材”の予感が漂います。 グラウンドの観客席に荷物を置いていると、「是非学校のことを知っていただきたいので、これをどうぞ!」と、学校説明のパンフレットをカッコいい特製クリアファイルに入れてわざわざ持ってきてくれた、いかにもサッカー好きそうな学生が! さらに、「これもどうぞ!」とお手製の選手ガイドまで。 表紙をめくっていくと、JAPANサッカーカレッジとJAPANサッカーカレッジレディース全選手の写真とプロフィールが記載されており、データマニアの僕にとって、このプレゼントはメッチャテンション上がりましたねえ(笑) グラウンドの周囲にも色々な工夫が凝らされています。メインスタンド側にあったのがこれ! 『今節のお題は…』ということはホームゲーム全試合で行われているんでしょう。 ちなみに今節のお題は「自分がチームの中で一番になれる事は?」。 野上監督、「血圧」って答えはどうなんですか?(笑) まあ佐藤皓生の「バカさ」ってのも誇れる事じゃないですけどね(笑)かと思えば、ちゃんとした選手の横断幕もありますよ。 DSC_0735 ちなみに上村勇太の横断幕が赤いのは、彼がGKで赤いユニフォームを着用しているから。芸が細かい! そして何より僕が良いなあと思ったのはコレです! JAPANサッカーカレッジの学生は勉強も兼ねて、スポンサーの獲得も自分たちでやっているそうで、この横断幕に掲載されている企業のスポンサードは、彼ら学生が足を運んで獲得してきたものという訳ですよ。 これってメチャメチャ良い経験になりますよね。 特に中央の横断幕の『手作りアイスの店スギサキ』は、まさにトップスポンサー。 試合後はなんとホームチームのサポーターには、直前までピッチで戦っていた選手から「スギザキモナカアイス」が直接手渡しでプレゼント。 アウェイチームのサポーターにも、やはり学生が1個1個手渡しで渡していました。 こんなことあるんですねえ。僕も帰り際にメッチャ爽やかな学生から、1つおすそ分けしてもらっちゃいました。 甘くて美味しかったなあ。 試合進行も本格的。 選手入場前にはFIFAアンセムが流れ、JAPANサッカーカレッジ高等部の選手たちがフラッグベアラーになって、フェアプレーフラッグも登場します。 試合中もゴールが入ったら「ゴ~~~~~ル!!」という絶叫と、一転して冷静にスコアラーをアナウンスするギャップ萌え(笑) 選手交替時もすぐにアナウンスが入るなど、そのクオリティはハイレベル。 試合後には活躍した選手へのヒーローインタビューもあって、2ゴールでチームを勝利に導いた18歳の石塚功志選手は、サポーターの前で恥ずかしそうにインタビューへ答えていました(笑) また、広報の女性も若いのに気が遣える子で、「試合後に監督と選手にお話を伺いたい」という旨を伝えていたんですけど、「部屋を用意しました!」と206号教室をインタビュールームとして押さえてくれていたんです! この日の聖籠は朝から降っていた雨こそ上がり、晴れ間も覗く天気になっていましたが、ICレコーダーでの録音にとって大敵の“風”はなかなかな吹きっぷり。 この気遣いがどれだけありがたかったことか。 ちょっと偉そうですけど、あの子はきっとJリーグのクラブに入っても良い広報になる気がします。 今の内から仲良くしておいてもらおうかな(笑) トータルで「さすがサッカー専門学校!」という感じでした。 やっぱり目的を持って日々を過ごしている人は違いますね。 僕もかなりサッカーに没頭した生活を送っているつもりではありますが、改めて「もっと真摯にサッカーと向き合わなくては」と思わせてもらえた、非常に貴重な“学びの場”でした。 JAPANサッカーカレッジのみなさん、ありがとうございました! Tweet