およそ1か月半ぶりにアルゼンチンへ戻ってきた。
今回のフライトは、アメリカン航空の羽田→ロサンゼルス→マイアミ→ブエノスアイレスで、乗り換えの待ち時間を入れて約28時間。
2ストップで30時間以内というのは、なかなか早い。
 
 
マイアミはアメリカにおける南米への出入り口といった場所で、ここから南米路線がバンバン出ている。
以前は同じアメリカン航空の、成田→シアトル→マイアミ→南米という便をよく利用したものだ。
 
 
ロサンゼルスも、今はなきヴァリグ航空を使っていたときは必ず経由したし、1991年に初めてエクアドルへ渡ったときもそうだった。
ホルヘが乗ったわけではないが、当時、エクアドル航空という潰れかかった会社の便が、メキシコシティ経由でロサンゼルス・キト間を就航していた。
離陸前には、救命胴衣の着け方や酸素マスクが出てきた場合の対処法など、お決まりの説明がなされる。
そしてロサンゼルス空港を離陸すると、頭上から酸素マスクがバラバラと降りてきたそうだ。
これが降りてくるということは、緊急事態だ。
乗客はパニックになったが、キャビンアテンダントは何事もなかったかのように、そのマスクを元に戻した。
メキシコシティに着いて再び離陸したときも、酸素マスクがバラバラと出てきた。
ようするに、離陸と急上昇の衝撃で勝手にマスクが落ちるオンボロ機だったのだ。
そんな飛行機が飛んでいたというのも驚きだが、それならそうと離陸前の説明の時に一言いってくれればいいのにと思う。
 
 
話を今回のフライトに戻そう。
羽田からおよそ10時間でロサンゼルス着。
ここで入国審査を受け、機内に預けた荷物をピックアップして、乗り継ぎ便に乗せるよう預けなおす。
そして指示に沿って乗り継ぎゲートを目指す。
 
 
その途中、空港の玄関前を通った。
そしてそこには灰皿があり、喫煙者がプカプカやっている。
すでに12時間ほどニコチンを切らしているホルヘも、すぐに合流した。
知っている限りのアメリカの空港内には、喫煙室がない。
どんどん規制が厳しくなり、過去に喫煙室があった空港でも閉鎖されてしまった。
 
 
したがって喫煙者は外に出て玄関先で吸っていたのだが、そこが煙だらけで受動喫煙になるからと、多くの空港が出入り口付近も禁煙にしてしまった。
今年3月、経由地のダラスで一服するため外に出たが、周囲には禁煙マークが張り巡らされ、ニコチン補給は達せられなかった。
 
 
世の中はそんな状況なのに、ロサンゼルス空港は昔と変わらず玄関脇に喫煙所がある。
これは素晴らしい。
 
 
ロサンゼルスから約7時間のマイアミの空港はどうだろうか。
外に出てみると、やはり禁煙の札があちこちに貼られている。
しかしその下に、「喫煙は決められた場所で」と書いてあり、矢印まである。
これは親切。
道を渡ったところのパーキング内が喫煙所だった。
喫煙者にとって、ロサンゼルスとマイアミの空港は優しい場所だ。
 
 
マイアミの空港内では、フォルランを見かけた。
前から歩いてくる3人組の一人がフォルランに似ている。
「まさか」と思いながら凝視すると、間違いなく本人。
仲間と談笑していたが、あちらもホルヘの視線に気づき、「日本人か」という感じで興味をもったようで、ずっと視線を交わしたまますれ違った。
 
 
話しかけたり撮影を頼むチャンスではあったが、「友達と会話中だから悪いかな」などと勝手に気を使ってそのままスルー。
このあたりが、ホルヘが大成できない理由なのだ。
ジャーナリストなら、もっと図々しくならねば。
しかし、性格なのだからしょうがない。
 
 
ブエノスアイレスのエセイサ空港からはいつもレミスというハイヤーを利用するのだが、今回はリムジンバスを試した。
これは、リムジンの利用方法を、たとえばこのブログの読者に伝えるため。
読者の多くは南米好きと察せられるので、このうちの何人かはブエノスアイレスに来るかもしれない。
そうした人たちに情報を知らしめようという、いわばこれもジャーナリスト精神なのだ。
 
 
正面玄関前にオレンジ屋根のボックスがある。
これが、Manuel Tienda de Leon社のチケット売り場。
リムジンバスも、その前から発車する。
リムジンは、レティーロ駅近くのターミナルまで直行し、そこから小型車に分乗して目的地へ送ってもらう。
 
 
チケット売り場で目的地を告げ、提示された料金を払う。
しかし、ここで目的地を告げたからといって安心してはならない。
ここでの申告は、チケット係が単に運賃を算出するためだ。
ターミナルに着いて、バスに預けた荷物を受け取る。
そして、その近辺に立ってノートをつけている社員に、ホテル名や住所などの目的地を告げる。
この社員が配車係で、目的地の近い乗客を組み合わせて小型車に乗せる。
送迎の車はまばらにしか来ないので、30分くらい待たされるのは当たり前のようだ。
 
 
ちなみに料金は、ホルヘの家まで280ペソ(約2000円)だった。
レミスだと5000円以上かかる。
もちろん、ウルグアイへのフェリー乗り場や長距離バスターミナルへも送ってくれる。
経済的だし便利なシステムだ。
時間に余裕があるときは、これからも利用しようと思う。


About The Author

ホルヘ三村

ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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