久しぶりにアルセナルのスタジアムへ行ってきた。

このクラブは創立57年とアルゼンチンでは若い部類だが、

2002年に1部に昇格してからはリーグ戦、カップ戦、コパ・スダメリカーナを1回ずつ制している。

南米のクラブ選手権は上半期のコパ・リベルタドーレスと下半期のコパ・スダメリカーナがあり、

アルセナルは07年にコパ・スダメリカーナ王者に輝いた。

そして08年から、前年の同大会覇者とナビスコ杯の優勝チームがスルガバンクカップで戦うことになった。

ホルヘは第1回スルガバンクカップのプログラム作成に携わったので、

その頃はよくこのスタジアムを訪れていた。

今回久々に行ったのは、やはりスルガバンクカップに関係してのこと。

もっとも対象はアルセナルでなく、対戦相手のラヌース。

ブエノスアイレス市郊外の中規模クラブであるラヌースが、

昨年のコパ・スダメリカーナの覇者となり、8月に柏と戦うことになっている。

ラヌースの監督はギジェルモ・バロスケロット。

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双子のグスタボがコーチを務めている。

実はこのギジェルモ、日本と少なからず縁がある。

ボカに在籍していたときは、高原と2トップを組んでいたのだ。

1993年はアルゼンチンサッカー協会100周年だったため、それを記念する特別な大会が行われた。

それを制したのは、リーグ戦では優勝経験のないヒムナシア・ラプラタ。

このチームにギジェルモとグスタボがいた。

93年はJリーグ開幕の年。

翌94年のプレシーズンに、「1年目対100年目」と銘打って、Jリーグ初代王者のヴェルディ川崎と

ヒムナシアがサンワバンクカップで対戦した。

試合は2-2からPK戦でヴェルディが勝ったが、ギジェルモは後半に1得点挙げたと思う。

今回柏に勝てば20年振りにリベンジを果たすことになるが、実はラヌースが日本へ行けるかどうかまだ分からない。

今年のコパ・リベルタドーレスはW杯のため日程が延び、決勝戦は8月6日と13日。

そして、スルガバンクカップも8月6日と重なっている。

ラヌースはベスト16に進出し、すでに第1レグに勝っている。

決勝まで行く可能性は否定できない。

両大会とも日程を変更できなければ、コパ・スダメリカーナ準優勝のポンチプレッタを代役にするかもしれないのだ。

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About The Author

ラテンのフットボールを愛し、現在はgol.アルゼンチン支局長として首都ブエノスアイレスに拠点を置き、コパリベルタドーレス、コパアメリカ、ワールドカップ予選や各国のローカルリーグを取材し世界のメディアに情報を発信する国際派フォトジャーナリスト。 取材先の南米各国では、現地のセニョリータとの密接な交流を企でては失敗を重ねているが、酒を中心としたナイトライフには造詣が深い。 ヘディングはダメ。左足で蹴れないという二重苦プレーヤーながら、美味い酒を呑むためにボールを追い回している。 女性とアルコールとフットボールの日々を送る、尊敬すべき人生の達観者。

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