ボリビアの意地

ボリビアのサッカーと聞いてピンとくる人は少ないだろう。 最後にW杯に出場したのは1994年のアメリカ大会。今から20年以上も前の話だ。 それ以前にも30年の第1回大会(ウルグアイ)と50年のブラジル大会に参加しているが、30年大会は予選なしの招待出場で、50年大会はアルゼンチンが辞退したための繰り上げだった。 しかも50年大会では、ウルグアイに0-8の大敗を喫した1試合だけで帰国している。     しかし...

嗚呼、ベネズエラ

先週の火曜日に、一時帰国をしなければならなくなった。 そのため航空券の予約変更が必要となり、月曜日にエセイサ国際空港まで行ってきた。 サンマルティンの日という祭日なので街中のオフィスは休業。 そこで空港まで足を延ばしたのだった。     旅行のときは荷物が多いので、空港へはタクシーかレミス(ハイヤーみたいなもの)を利用するが、今回は手ぶらなので空港リムジンバスを使った。 MANUEL TIENDA DE...

アサード選手権

8月20日の日曜日に、オベリスコがあるプラサ・レプブリカで、アサード選手権なるものが行われた。 アサードとはアルゼンチンを代表する焼き肉料理。 全国23の州から腕自慢の料理人が代表として参戦し、アサードNO1を競い合った。     この大会は今回で2回目。 バーベキューの世界では国際大会があり、バーベキュー世界一を目指し各国から集まるという。 数年前にアルゼンチン人がその大会に参加したが惨敗し、「アルゼ...

揺れるボンボネーラ

ボカのホームスタジアム、ボンボネーラ。 サポーターが歌いながら一斉にジャンプを始めると、スタジアムがグラグラと揺れる。 そのことについて、「ボンボネーラは揺れるのではない。鼓動するのだ」といった有名な言葉がある。     さて、振動でおなじみのそのボンボネーラが、今は別の理由で揺れている。 それは、新スタジアム建設か改築かというテーマ。 1940年に建設され96年に大改修されたボンボネーラの収容人員は4...

昇格への熱い思い

7月30日にアルゼンチンで、南米らしい茶番劇があった。 その舞台となったのは、3部リーグの昇格決定戦。 デポルティーボ・リエストラとコムニカシオネスが、2部昇格をかけて争ったゲームでのこと。 第1戦はコムカシオネスが1-0で制し、第2戦はリエストラのホームで行われた。 昇格のためには2-0以上のスコアが必要なリエストラは、前半にPKなどで2得点し、2-0で44分を迎えた。     コムニカシオネスがラス...

呑むならコスタリカ

前回は、ある選手の不祥事をきっかけに思い出したオンセカルダスのことを書いた。 今回は、クラブW杯のプレビュー取材でコスタリカのサプリサを訪ねたときのことをテーマにする。     欧州王者と南米王者による世界一決定戦だったトヨタカップが2004年に終わり、05年からは各大陸の代表が参加するクラブW杯に格上げされ、サプリサはCONCACAF(北中米カリブ)王者として同大会に出場することとなった。 W杯に4回出場...

オンセカルダスの思いで

以前はワールドサッカーグラフィックという雑誌の仕事で、10月頃になると、南米代表としてトヨタカップに出場するクラブの取材をしていた。 そんな中でも思い出深いのは、2004年に行ったコロンビアのオンセカルダスだ。 このクラブはマニサレスという地方の小都市がホームで、規模もそれまでの成績も中堅以下といったところだった。 コロンビアでコパ・リベルタドーレスを制したのは、その時点では1989年のアトレティコ・ナシオナル...

ビバ、ジェネリック

汚い話で恐縮だが、10日ほど前、久し振りに吐いた。 気分が悪くなり、自分で喉に指を突っ込んで吐くオウンゲロや、吐しゃ物を口中にて耐え、再び飲み込む反芻ゲロはたまにある。 しかし今回は多量に一気に逆流し、口中で耐えることもままならず噴き出した。 このような鮮やかな噴水ゲロは、はたして前回がいつだったのか記憶にないほどだ。     吐いた原因は咳だ。 元々気管支が弱く、風邪でここをやられることが多い。 そ...

癒しが必要

先週はメッシの結婚式で大騒ぎ。 バルセロナの新旧同僚や代表の仲間など招待客約260名がロサリオに集結。 式は夜7時から始まり、テレビでもその時間のニュース情報番組の中で取り上げていた。 会場の入り口に到着したVIPたちのファッションチェックや式場で饗されるマルベック種のワインをスタジオで試飲したりと、各局がそれぞれの手法で紹介していた。     アルゼンチン代表は6月初旬にサンパオリ新監督の初仕事としてブ...

名所新旧

前回書いたヌエベ・デ・フリオ大通りは、デモ行進やピケ(道路封鎖)が頻繁に行われる。 都心の幹線道路がデモ隊で埋め尽くされたり封鎖されると、一般市民への影響は計り知れない。 政府や世間に何かを訴えようとする団体は、市民に迷惑をかけることで注目を集めようとする。 それも国民の権利とかで、警察も傍観していることが多い。     しかし、昨日は珍しく警察が動いた。 ヌエベ・デ・フリオで古タイヤを燃やし、バスレー...