203センチのストライカー、群馬に現る 土屋 雅史 2013年8月2日 土屋雅史 現在、高校年代における“夏の祭典”が2つ並行して行われています。 1つはいわゆる部活のチームが出場するインターハイ。 1つはいわゆるクラブユースのチームが出場するクラブユース選手権。 前者は福岡、後者は群馬と横浜で開催されており、 頂点を目指して激しい戦いを繰り広げています。 今年は色々な幸運もあって両方の大会を取材する機会に恵まれたのですが、 今回はその中で特に印象に残った少年のお話を。 最初は違う会場を取材しようと思っていたその日、 直前に聞いた噂で急遽変更した行き先。 その噂とは「203センチのFWがいるぞ」という怪情報。 あまりに気になり、向かった敷島補助陸上競技場で、その少年はピッチを駆け回っていました。 チームはガイナーレ鳥取U-18。 少年の名は畑中槙人。身長203センチ、体重77キロ。 周囲の選手と比べても、頭3つは飛び抜けている 痩身のハイタワーは存在感抜群。 チーム関係者を除けば、大半の観衆が初見だけあって、 誰もが彼のワンプレーワンプレーに注目していたと思います。 チームを率いる畑野浩和監督曰く 「やっと身長が止まったので、動きも少しずつスムーズになってきた」とのこと。 ハイボールは大半が胸トラップで収まるものの、 相手が強豪の浦和レッズユースだったこともあって、 そこからなかなかシュートに持ち込むシーンまでは創れず。 健闘むなしく0-7という大差での敗戦に 「点を取れなかったのは悔しいです」と話した畑中選手ですが、 「ヘディングの競り合いとかポストプレーは 全国でも通用する所はすることがわかったので自信にはなりました」と手応えも口に。 初めての全国大会は課題と収穫が入り混じった経験になったようです。 当然他競技からの勧誘も多かったようですが、 「やっぱり一番好きなので」 1本に絞って小学生から続けてきたサッカーという“道”。 将来の夢を聞かれて「プロサッカー選手です」と即答した、203センチの心優しきストライカー。 日本サッカー界に類を見ない稀有な“才能”を持った 畑中選手の今後には、是非注目していきたいと思っています。 写真はストライカーが駆け回っていた敷島補助です。 Tweet