金沢の素敵な“おもてなし” 土屋 雅史 2015年6月11日 土屋雅史, 日本サッカー ご無沙汰過ぎて本当に申し訳ありません… J SPORTSという会社でJリーグのプロデューサーを務めている土屋と言います… 今回は今シーズンのJ2を席巻しているツエーゲン金沢をフィーチャーしたいと思います。 初代J3王者として今シーズンからJ2に参入してきた金沢。 第5節でJ2参入1年目のチームにとっては1つの鬼門ともいうべき 2連勝をあっさり達成すると、そこから怒涛の6連勝! 11節にはやはりJ2参入1年目のチームとして初めてとなる首位に立つなど、 とにかくトピックスずくめの序盤戦に。 無敗は以降13試合まで伸び、前節のアウェイ磐田戦で無敗記録こそ途絶えたものの、 現在も昇格プレーオフ進出圏内の3位に付けており、 もはやその躍進がフロックでないことは確実に証明されつつあります。 となれば、やっぱりホームに行かなくてはと思い、 少し前のことですが先月のファジアーノ岡山戦を取材するために 彼らのホーム・石川県西部緑地公園陸上競技場へ行ってきました! 初めて訪れるスタジアムということと この春に開通した北陸新幹線『かがやき』に乗れるということもあって かなり楽しみにその日を迎えたのですが いくつか「なるほどな」と思ったことの中でも とりわけ印象に残ったことがありました。 選手のウォーミングアップが終わり、 スタジアムに試合前独特の緊張感が流れる中、 突如として会場におなじみの童謡が流れ出します。 その童謡とは日本人なら知らない人はいない『桃太郎』。 結構ガチなトーンの歌付きで「♪も~もたろさん、ももたろさん」と 始まっちゃったわけですよ(笑) で、「岡山サポーターのみなさん、ようこそ!」的なメッセージが続くと。 正直、今まで色々なスタジアムを回ってきましたが こういうアウェイサポーターへの“おもでなし”は初めて見ました。 「これはやるな」と。 さらに、その童謡からのメッセージを経て ファジアーノ岡山の選手紹介が続いたんですけど それもビジョンに1人ずつ名前が出て、1人ずつスタジアムDJが紹介していました。 この方式もほとんど見たことがなかったですねえ。 アウェイの選手紹介というのはサクッと終わるのが通例ですから。 「これもやるな」と。 試合展開は金沢が後半に追い付き 後半アディショナルタイムには幻の逆転ゴールが生まれるなど ゲーム自体も確かに面白かったんですけど 僕はこの一連の“おもてなし”が何より印象に残りました。 簡単に因果関係を結び付けるつもりはありませんが そういうクラブの真摯な姿勢が 遠からず今の好結果に関係しているんじゃないかなと感じた次第です。 ちなみに水戸ホーリーホックのゲームでは「水戸黄門の主題歌『あゝ人生に涙あり』」、 V・ファーレン長崎のゲームでは「愛のちゃんぽん物語」(笑)。 今後、石川西部を訪れる予定のJ2クラブをサポートするサポーターの方は どんな曲で“おもてなし”されるかも是非楽しみにしていて下さい! 石川県西部緑地公園陸上競技場の正面 Tweet