この間の日曜日は、高校選手権東京Bブロック準々決勝開催日。
1日に4試合も高校生の熱い試合を見られるということで、
私は2ヶ月くらい前から非常に楽しみにしていたのですが、
当日があんなことになるとは予想すらしていませんでした。
前日の天気予報には傘マークが付いており、
多少の雨は覚悟していたんです。
そのためにサガン鳥栖カラーのマウンテンパーカーを着込み、
いつもより大きめのビニール傘(透明じゃないと視界を確保できないので)も用意し、
ある程度の状況には対応できるような準備も。
極力時間を短縮できるように、
2試合目以降のメンバーを書くフォーメーション図も
会場に向かう大江戸線と田園都市線の中で書き終え、
自分の中では懸念材料を潰し切って、会場入りしたつもりだったんです。
甘かったですね。甘過ぎました。
駒沢大学駅から会場の駒沢第2球技場へ向かう道では、
まだそこまでの降雨量じゃなかったんです。
ところが、1試合目の始まる5分くらい前から
急に猛烈な勢いで降り始めちゃったんですよ。
駒沢第2球技場をご存じない方のために補足すると、
会場にスタンドはあります。だいたい700人くらいは収容できそうな。
ただ、屋根なんかあるはずもありません。
私はスタンド最後列で傘を差しながら立っていましたが、
ほとんどの観戦者も傘を使用していたので、
ポジションによってはかなり視界が遮られる所も。
ただ、あのとんでもない風雨の中ではそれもやむなし。
とにかく苦行のような1日がスタートしたわけです。
第1試合から試合は非常に白熱。
リードを許した暁星が後半終了間際に追い付き、
延長戦にもつれ込む熱戦を繰り広げる中、
「いきなり20分もこの状況が続くのか」なんて露ほども思わず(笑)、
目の前の試合に惹き込まれつつ、
片手に傘、片手にノートというスタイルで100分間を何とか乗り切りました。
その後も雨、止みませんでした。
第2試合の後半途中から少しだけ雨脚が弱まり、
第3試合の頃はだいぶ雨量が落ちたので、
「これで何とか乗り切れる!」と思ったのも束の間、
実は一番激しい雨が降っていたのは第4試合だったという(笑)
それでもすべての試合に、目の前のボールに高校生活を懸ける
青年たちの想いが詰まっており、充実した取材になりました。
心は何回か折れかけ(いや、折れ…)、
この日から使い始めたノートはフニャフニャになり、
8時間雨風にさらされたベージュのブーツは
中敷きの茶色が染みてマーブルチョコのような色になりましたが、
非常に有意義かつ人生の経験値が劇的に上がった1日でした。
もう同じことをやれと言われても絶対にイヤですけど。
写真は人生の経験値が劇的に上がった1日の“会場”です。