ホルヘのトラベル術

40日間の一時帰国を終えて、9月18日にアルゼンチンへ出発した。 まずはタクシーで京王プラザホテルへ向かう。 成田や羽田行きのリムジンバスはあちらこちらで乗車することができるが、始発がホテルになっていることが多い。 基本的には宿泊者のためだが、ホテル利用者でなくともここから乗ることはできる。     ホルヘはいつも、カメラやパソコンを入れた機内持ち込みバッグ2個と、規定一杯の23キログラムの荷物を詰め込ん...

トラベラーズチェック

1980年代から90年代半ばまで、海外旅行の必需品といえばトラベラーズチェック(旅行小切手)だった。 知らない人のために説明すると、これは10ドル、20ドル、50ドル、100ドルなどの額面が印刷された小切手で、円相場の価格で購入する。 それぞれの小切手にはナンバーが記されている。 ドル以外にも、世界の主要通貨がある。     小切手には上段と下段に署名欄があり、購入者はすべての小切手の上段に署名する。 ...

ビンタの危機

スポーツ界で続出するパワハラに暴力問題。 長らく少年サッカークラブの監督を務めていたホルヘにも、身に覚えがある。 とはいえ、明らかな暴力として記憶しているのは1度のみ。 他の子どもに危険を及ぼしかねない行為をした選手の頬に、強いビンタを喰らわせた。 咄嗟にカッとなって叩いたため、手加減できず思わぬ力が入ってしまった。 唇から出血したのを見て、大いに慌てて「やりすぎた」と反省。 まだケータイのない時代だった...

新天地

京葉線に乗った。 過去にも利用したことはあるが、大昔のことなのでほとんど記憶に残っていない。 東京駅の乗り換えには驚いた。 中央線から京葉線のホームまでの遠いこと。 あれが同じ駅というのには無理がある。 「東京新駅」とか別の名前にすべきであろう。     なぜ京葉線に乗ったかというと、海浜幕張駅にあるZOZOパークを訪れたため。 ここは本田圭佑系のサッカークラブSOLTILOのホームで、アルゼンチン...

セカンドオピニオン

喉に違和感を覚え、咽喉癌が心配になり街の耳鼻科を受診。 内視鏡で検査した末、問題なしと診断された。 しかし同じ呑み屋に通う知人は、町医者2軒で異常なしといわれながら、日赤で検査したら咽喉癌のステージ4と宣告された、という話を前回書いた。     この人のケースをさらに聞くと、日赤に行くきっかけとなったのは会社の健康診断だったという。 そこで触診を受けたところ、腫れだかシコリが見つかったのだという。   ...

葬送あれこれ

亡くなった沖縄の翁長知事の棺を乗せた霊柩車が、県庁の玄関前を通っていく映像をニュースで観た。 県庁前には多くの職員や県民が詰めかけ、合掌や深々とした礼で知事に別れを告げていた。 手を合わせる、頭を下げる、黙祷するというのは、故人を送る際の作法だ。     しかし、アルゼンチンでは全く異なる。 日常的に殺人事件が起こる同国だが、特に悲惨なケースや注目を集める事件では、出棺の模様をニュースで伝える。 ニュー...

スルガバンクカップ

8月8日、台風の風に煽られながら成田に到着。 機体がかなり揺れて怖い思いをしたが、荒天のおかげで気温は低く、いきなり酷暑の洗礼を受けず助かった。     深夜、何気なくテレビをつけると、BSでスルガバンクカップを放映していた。 もちろん録画だが、セレッソのホームである大阪では、地上波で生放送されたのだろうか。     この大会は2008年から開催されている。 日本サッカー協会の人が以前話してくれたが...

ウナギとラーメン

以前にも書いたが、ブエノスアイレスにヌエバ・カサ・ハポネッサという日本の食材や雑貨を扱っている店がある。 元々はカサ・ハポネッサ(日本の家、日本屋)という小さな店舗だったが、アルゼンチンも日本食ブームでレストランや寿司バーが増えたことで儲かったらしく、大きな店舗へ移転した。 そして、名前の頭に「新しい」を意味する「ヌエバ」をつけたのだ。     ここの2階にはレストランがある。 食材屋直営の店なので安いと...

ボリビアの憂鬱

ボリビアはラパスの名門クラブ、ザ・ストロンゲストは今年4月に負けるまで、コパ・リベルタドーレスのホームゲームで19戦無敗を誇った。 内訳は14勝5分けで、2013年4月のサンパウロ戦(2-1)から今年3月のペニャロール戦(1-0)まで5年間に渡っての記録だった。 ラパスは標高3600メートルの高地。 ビジターは、酸素が薄く息が上がるだけでなく、頭痛や吐き気などの高山病の症状に襲われることもある。 気圧が低いた...

男女格差

ロシアW杯準優勝のクロアチアのベンチには、参加32か国中唯一、女性スタッフが入っていた。 イバ・オリバリという協会職員で、前回の欧州選手権からベンチスタッフとして働いている。 選手たちからは、親しみを込めて「おばちゃん」と呼ばれているそうだ。     なぜこのようなことを書いたかというと、日本も同じようなことをすればいいのに、と思ったからだ。 国際アムネスティとかの調査によると、女性の社会進出や男女平等に...