5か国共催?

2月22日、ボリビアのスポーツ大臣が、2030年W杯の南米共催に参加したい旨の発表をした。 何事にも産みの苦しみというものがあり、W杯も同様だった。 FIFAのジュールリメ会長(当時)が、「世界一を決めるサッカー大会を開催しよう」と呼び掛けたものの、肝心の開催国が決まらなかった。 その時代、世界の中心は欧州で、五輪も第3回大会のセントルイス(アメリカ)以外、第10回大会までの9回が欧州開催。 しかし、W杯には...

40年目の真実

2002年日韓W杯の優勝候補だったアルゼンチンは、期待を裏切りグループリーグで敗退した。 この結果に母国は大激怒。 超攻撃的なチームだっただけに、ナイジェリアに0-1、イングランドに0-1、スウェーデンと1-1というスコアからマスコミの非難はオフェンス陣に集中。 司令塔だったベロンは当時マンチェスターUに所属しベッカムと仲がよかったため、「イングランド戦は金をもらってわざと負けた」とまでいわれ、完全な戦犯にされ...

サンファン号

アルゼンチン海軍の潜水艦サンファン号が44名の乗組員とともに消息を絶ち、懸命な捜索が行われている。 この潜水艦は1983年にドイツで建造され、85年にアルゼンチン軍が配備したもの。 近隣諸国だけでなくアメリカやイギリスなども加わり、12か国の海軍が探索を行っている。 31の艦船と16機が洋上と空に展開し、総員は4000人以上に上る。 しかし現場海域の天候が悪く、捜索は難航している。     報道もこれ一...

センテナリオスタジアム

前回はモンテビデオの古いバーと時代物の便器について書いたが、ウルグアイには他にもアンティークなものがたくさんある。 保守的で、変化を求めない国民性なのかもしれない。     1930年の第1回W杯のために建設されたセンテナリオスタジアムも昔のままだ。 2030年のW杯100周年大会をアルゼンチンなどと共催しようという動きはあるが、たとえそれが実現してもスタジアムはこのままだという。 56年振りのオリンピッ...

モンテビデオのバー

ネットニュースを見ていたら、奈良公園の公衆和式便所が非常に汚く、その原因は外国人観光客が前後を間違えて使用しているからだ、というものがあった。 「前と後ろがわからないなんて、バカみたい」と思うかもしれないが、実は西洋にも和式と同じくしゃがんで用を足す便器があり、それは後ろ向きになるのだ。 男子の小便は前向きだが、大の時は足場に足を乗せて後ろを向く。 こうすれば、便は直接穴の中へ落ちる。奈良の外国人観光客がこのタ...

ASESINO

3月21日にブエノスアイレスに着き、22日にウルグアイのモンテビデオへ出発。 23日のウルグアイ対ブラジルを取材して、翌日に戻ってきた。 試合はブラジルが4-1で圧勝。 ハットトリックのパウリーニョもかすむほど、ネイマールの存在感がすごかった。     さて、ブエノスに戻ると知り合いから、「日本人の殺人犯がブエノスで逮捕されたって、ニュースでやっていた」とのメールがあった。 ネットで調べ、「やっぱり、こ...

三つのリーベル

コパ・スダメリカーナといえば、昨年12月の決勝戦へ向かうシャペコエンセが飛行機事故に遭遇した大会。 南米では、年の上半期がコパ・リベルタドーレス、下半期がコパ・スダメリカーナとなっていたが、今年から両大会が同時期の通年開催へと変更された。 これにより同じクラブが両大会に参加することはできなくなり、リベルタドーレスが上位大会、スダメリカーナはそれに準ずるものとなった。 ようするに、ヨーロッパのチャンピオンズリーグ...

さまざまな市

1月15日の日曜日、有名な世田谷のボロ市へ行ってきた。 この市は、北条氏が関東を納めていた16世紀から始まったもので、東京都の無形民俗文化財に指定されている。 元々は古着を売っていたことからボロ市と呼ばれるようになり、現在は曜日にかかわらず1月15,16日と12月15,16日に開催されている。 ホルヘは世田谷区に隣接する杉並区、しかも世田谷区に近い場所に住んでいながら、ボロ市を訪れたのは今回が初めて。 日曜日...

悩める投票

今年も残すところあとわずか。 毎年この時期になるとやってくるのが、ウルグアイのエル・パイス紙が実施する「南米年間最優秀選手賞」を決める投票です。     この投票はもともとベネズエラの新聞エル・ムンドが1971年に始めたもので、昔からフランス・フットボール誌によるバロンドール選考と並んで世界的に注目されてきました。 当初は「南米最優秀選手」だけでしたが、今は監督、レフェリー、チーム、ベストイレブンの他、自分...

知られざる(?)マテ茶の豆知識

このブログの読者の皆さんは、マテ茶が「アルゼンチンを始めとする南米大陸の南東部で愛飲されているお茶のことで、一般的には丸い茶器にボンビージャという金属製のストローのようなものを入れて飲む」ものであることをご存知のことと思います。 実はこのマテ茶、こちらの人たちにとっては単なる飲み物ではなく、毎日の暮らしの中で欠かせない文化のひとつ。と言うのも、マテ茶は家族や友人、またはその場を共にしている仲間たちと「回し飲み」する...