懐かしのポーランド

日本が入ったグループHのシード国ポーランドには、格別な思いがある。 ホルヘが少年時代、海外サッカーの報道はほとんどなく、今はなきイレブン、サッカーマガジンという専門誌が外の世界との窓口だった。 そしてもう一つ、伝説のサッカー番組「三菱ダイヤモンドサッカー」が海外の試合を伝えていた。     ホルヘがW杯と出会うのは、この番組だった。 毎週録画で、1974年西ドイツ大会の試合を放映しており、そこでオランダと...

グレミオ カンペオン

昨日、コパ・リベルタドーレス決勝戦のラヌース対グレミオに行ってきたが、今回は例年と違うことがいくつかあった。 まず戸惑ったのは、取材申請の方法。 アルゼンチンにはARGRAという報道カメラマン協会があり、取材者が殺到する試合では、ここが人数コントロールを行う。 代表の試合は協会に取材申請するものの、誰に許可を与えるかの判断は、ARGRAが実質的に行っている。 取材許可を与えるだけでなく、カメラマンの仕事がしや...

サンファン号

アルゼンチン海軍の潜水艦サンファン号が44名の乗組員とともに消息を絶ち、懸命な捜索が行われている。 この潜水艦は1983年にドイツで建造され、85年にアルゼンチン軍が配備したもの。 近隣諸国だけでなくアメリカやイギリスなども加わり、12か国の海軍が探索を行っている。 31の艦船と16機が洋上と空に展開し、総員は4000人以上に上る。 しかし現場海域の天候が悪く、捜索は難航している。     報道もこれ一...

世界最小

大陸間プレーオフのペルー対ニュージーランドは、0-0の後の第2戦でホームのペルーが2-0で勝ち、36年ぶりの本大会出場を決めた。 先制ゴールを挙げたファルファンは、この日は不出場のゲレーロのユニホームを掲げて号泣。 ゲレーロはアルゼンチン戦後のドーピング検査でコカインの陽性反応が出たため暫定の出場停止処分を受けている。 「コカ茶を飲んだためだ」という主張が認められればロシアの舞台に立てる可能性もあり、親友のファ...

スーペルギックリコ

11月5日にリーベル対ボカのスーペルクラシコが行われ、ホルヘはギックリ腰になった。     前々回の「圧死の恐怖」で、コパ・リベルタドーレス準決勝リーベル対ラヌースへ行った際に危ない思いをしたことを書いた。 アルゼンチンはスタジアムへの入場が厳戒態勢。 相手チームのサポーターとの殺傷事件を防ぐため、アウェイのサポーターは入場禁止となっているが、同じチームのサポーター同士による派閥争いも後を絶たない。 その...

ビデオ判定

10月31日にマンハッタンで起きた小型トラックによる暴走テロで8名が犠牲となったが、このうち5名がアルゼンチン人だった。 ロサリオの学校の同窓生が、卒業30周年を記念してアメリカ旅行を企画し、ニューヨークを観光中にこの惨事に巻き込まれた。 レンタサイクルで自転車専用道路を走行していたところ、後方から暴走トラックに次々とはねられたという。     この事件は翌日、当然のごとくマスコミで大きく取り上げられたが、...

圧死の恐怖

10月22日はアルゼンチンでも国政選挙の投票日で、日本同様に与党勢力が勝利した。     その数日前、サンチアゴ・マルドナードなる人物の水死体が発見され大騒ぎになった。 ニュース専門チャンネルは、潜水士による捜索の模様まで生中継でずっと流していた。     この男性はマプチェ族の子孫とかで、マプチェの伝統を守り権利を主張しているグループのメンバーだった。 マプチェ族とは、アルゼンチンとチリ南部で暮らし...

喫煙空港

およそ1か月半ぶりにアルゼンチンへ戻ってきた。 今回のフライトは、アメリカン航空の羽田→ロサンゼルス→マイアミ→ブエノスアイレスで、乗り換えの待ち時間を入れて約28時間。 2ストップで30時間以内というのは、なかなか早い。     マイアミはアメリカにおける南米への出入り口といった場所で、ここから南米路線がバンバン出ている。 以前は同じアメリカン航空の、成田→シアトル→マイアミ→南米という便をよく利用した...

再びアルゼンチンへ

なんとかアルゼンチンは予選を突破した。 ホルヘはプレーオフを取材したかったので5位になって欲しかったが、予選敗退するよりよかった。 アルゼンチンはキトで全然勝てていないし、メッシも高地での戦績は2分け3敗と苦手にしている。     今予選のアルゼンチンは点が取れず、17試合で16得点だった。 1試合1得点以下だ。 エクアドル戦は開始1分で失点を喫した。 苦手な高地で、得点能力の低いアルゼンチンが、ここ...

ボンボネーラの呪縛

日本時間6日の朝にW杯南米予選第17節が行われる。 ここまでの状況は、ブラジルが勝ち点37で断トツの首位で、すでに出場権を獲得している。 まだ当落が確定していない国には、他の国の勝敗が影響する。 というわけで、公正を期すために、ボリビア対ブラジル戦以外の4試合は、すべてブラジル人審判が裁くことになった。     2位は勝ち点27のウルグアイ、3位が同26のコロンビア。 そして最後の出場権となる4位には、...