炙りの伝道師

アルゼンチンも日本食ブームで、寿司バーやデリバリー寿司、和食レストランが増えている。   もっともそのほとんどが「なんちゃって和食」で、日本人が納得できる店は、   一世が古くからやっている老舗と、新店舗ながら日本で修業した料理人がいるところだけ。   その数は、ブエノスアイレス市内で10店程度と思われる。       そんな老舗の一軒に、ホルヘが親しくしてもらっている店がある。   サッカー...

FIFAなんて怖くない

アルゼンチンに着いてすぐ、ボカ対リーベルのスーペルクラシコがあり、   リーベルが10年ぶりにアウェイのボンボネーラで勝利を挙げた。   そしてその試合前に、ちょっと面白いことと気になることがあった。   まずは、審判員のためのフィジカルコーチだ。   主審と副審も選手並みにアップをこなすが、それは彼ら自身で行うもの。   ところがこの試合では、フィジカルコーチみたいな人が仕切って3人にメニューを...

相撲協会への提言

前回に引き続き大相撲観戦の話。       幕内の取り組みが始まった頃、ベレスのユニホームを着ている青年を発見した。       アルゼンチンから来た3人組の1人で、日本と韓国を回るのだという。   最近は何かと問題のある日韓関係だが、海外からすればパックツアーのセットコースという扱いだ。   ナイトスポット情報を盛んに訊いてきたが、ホルヘは最近の東京に疎く、あまり役に立たなかったと思う。...

ワタリッシモな夜

Pura Vida!       先週の 『 FOOT! 』 ” 亘 崇詞さん ” の回。   “ マラドーナ ” も憧れていたという 「 ボカ 」 の伝説的な選手で、   現在「 キルメス 」 の監督をしている ” ブラス・ジュンタ ” のインタビューがありましたが、   いやはや、とてつもなく魅力的な人でした。表情豊かで、人間味に溢れているというか。       言ってることもよかっ...

北半球と南半球

まだ夏至前だというのに、昨日は36度を超えた。   その後急激に荒れ模様となり、一部では竜巻が発生して大きな被害が出た。       今さらながら気づいたのだが、アルゼンチン(ブエノスアイレス近辺)では最も暑くなるのは午後4時頃だ。   1日の最高気温はだいたいその時刻に出る。   しかし日本では、午後2時頃が暑さのピークではないのか。   小学生のとき、理科の授業で実際に1時間ごとの気温を測...

闇両替

ブエノスアイレス市のセントロにあるフロリダ通りは、   アベニーダ・デ・マージョ(5月大通り)からサンマルティン広場までの約1キロメートルに渡る歩行者天国。   道の両側には、お洒落なブティックやカフェが並ぶ観光スポットだ。   ここを歩くと、あちらこちらから、「カンビオ、カンビオ、ドラル、エウロ、カンビオ」という声が聞こえる。       声を出しているのはアルボリート(立木)と呼ばれる両替屋の...

危険なゴルフコース

先日、MULTI MARという海運会社主催のゴルフ大会があった。   取引先を招待しての接待なので、グリーンフィーはもちろん呑み食いもすべてタダ。   なんでもこの会社、以前は日本の海運大手の支社だったらしい。   その関係で取引先には日本企業が多く、知り合いの日系人社長も顧客になっている。   大会は通常のメダルプレー(個人戦)の他に4人1組のグループ戦もあり、その頭数合わせでホルヘも呼ばれたのだ。...

在亜日本人会

先週の土曜日、在亜日本人会会館でバザーが行われた。   この会館はセントロの外れで、タンゴで有名なサンテルモ地区のすぐ近くにある。   普段は空手、柔道、生け花、日本語などのスポーツやカルチャーの教室が開かれている。       またこの会館には日本レストランもある。   以前は日本人会という公的団体の直営だったため、利益を追求せず税金面でも優遇されていたので安かった。   しかし現在は民間に...

投票日

先日は、アルゼンチンの国政選挙投票日だった。   この国では、投票は義務。   投票しないと罰があるというが、具体的にどのような罰を受けるのかは知られていない。   人によって言うことがまちまちだ。       仕事の都合などで登録してある住所に住んでいなくても、400km離れていなければ、   投票のために戻って来なければならない。   400km以上離れている場合は、警察でその証明をし...