オンセカルダスの思いで

以前はワールドサッカーグラフィックという雑誌の仕事で、10月頃になると、南米代表としてトヨタカップに出場するクラブの取材をしていた。 そんな中でも思い出深いのは、2004年に行ったコロンビアのオンセカルダスだ。 このクラブはマニサレスという地方の小都市がホームで、規模もそれまでの成績も中堅以下といったところだった。 コロンビアでコパ・リベルタドーレスを制したのは、その時点では1989年のアトレティコ・ナシオナル...

ビバ、ジェネリック

汚い話で恐縮だが、10日ほど前、久し振りに吐いた。 気分が悪くなり、自分で喉に指を突っ込んで吐くオウンゲロや、吐しゃ物を口中にて耐え、再び飲み込む反芻ゲロはたまにある。 しかし今回は多量に一気に逆流し、口中で耐えることもままならず噴き出した。 このような鮮やかな噴水ゲロは、はたして前回がいつだったのか記憶にないほどだ。     吐いた原因は咳だ。 元々気管支が弱く、風邪でここをやられることが多い。 そ...

癒しが必要

先週はメッシの結婚式で大騒ぎ。 バルセロナの新旧同僚や代表の仲間など招待客約260名がロサリオに集結。 式は夜7時から始まり、テレビでもその時間のニュース情報番組の中で取り上げていた。 会場の入り口に到着したVIPたちのファッションチェックや式場で饗されるマルベック種のワインをスタジオで試飲したりと、各局がそれぞれの手法で紹介していた。     アルゼンチン代表は6月初旬にサンパオリ新監督の初仕事としてブ...

名所新旧

前回書いたヌエベ・デ・フリオ大通りは、デモ行進やピケ(道路封鎖)が頻繁に行われる。 都心の幹線道路がデモ隊で埋め尽くされたり封鎖されると、一般市民への影響は計り知れない。 政府や世間に何かを訴えようとする団体は、市民に迷惑をかけることで注目を集めようとする。 それも国民の権利とかで、警察も傍観していることが多い。     しかし、昨日は珍しく警察が動いた。 ヌエベ・デ・フリオで古タイヤを燃やし、バスレー...

大通り世界一

アルゼンチンの独立記念日である7月9日という意味のヌエベ・デ・フリオ大通り。 現在は中央部にバスレーンが走り、安全地帯を含めた道幅は110メートル。 両側には側道があり、片方はカルロス・ペレグリーニとベルナルド・デ・イリゴージェン、逆側はセリートとリマという名前。 なぜ片方の側道に名前が二つあるかというと、リバダビアという通りを境に道の名前が変わるから。 しかしヌエベ・デ・フリオは、リバダビアを交差しても同じ...

大小のリーグ

今やサッカーは世界のいたるところで行われているが、それだけに我々の常識とはかけ離れたことも起きている。 世界で最も国土の広いロシアでは、SKAハバロフスクというクラブがプレミアリーグ昇格を決めた。 これはおめでたいことなのだが、このクラブの立地条件がすごい。 ロシアはモスクワやサンクトペテルブルクなど西側が栄えており、プレミアリーグ所属のクラブもそちらに集中している。 ところがハバロフスクは極東地域で、日本ま...

糠騒動

糠漬けを始めたが、アルゼンチンには適した野菜が少ないと以前書いた。 しかし路上でボリビア人のおばあさんが、素晴らしいショウガを売っているのを見つけた。 最近は多くの八百屋でショウガは手に入るものの、スカスカでパサパサなのだ。 おろして搾り汁を取ろうとしても、汁がわずかしかない。 甘酢などの液体に漬けるのならいいが、糠漬けにはできないと思っていた。     路上でおばあさんがハーブなどを売っていたので、何...

ベネズエラの強さの秘密

U-20W杯の日本対ウルグアイ戦で、ウルグアイの国歌ではなくチリの国歌が流されたが、これは国際大会ではよくあるミス。 しかしコパ・リベルタドーレスのサンタフェ対サントスで、かなり珍しいことが起きた。 それは、キックオフ前に行われた黙祷でのこと。「これより、サントスのリカルド・オリヴェイラ選手のご冥福を祈り、黙祷を行います。観客の皆様はご起立ください」とのアナウンスがされ、葬送行進曲が奏でられる中、型通りのセレモニ...

アルゼンチン代表の新監督

アルゼンチン代表の新監督には協会の希望通り、セビージャFCを率いていたホルヘ・サンパオリが就任することになった。 セビージャとは2年契約で当初は本人も残留で固まっていたが、記者会見で「他のクラブへ行くためにセビージャを去るのとは違う。母国の代表から請われれば、断り切れない」と悩みぬいた末での決断であったことを吐露していた。     彼はプロ選手としての実績はなく、アマチュアチームに所属していた19歳のときに負...

アベジャネーダ クラシコ

前節のアルゼンチンリーグはクラシコデー。 ボカ対リーベルのスーペルクラシコをはじめ、すべての試合がクラシコだった。 ホルヘはこの日、インデペンディエンテ対ラシンのアベジャネーダ・クラシコへ行った。     試合開始1時間以上前に最寄りのバス停に着いたが、途中から警察のコントロールで大渋滞。 5分待って5メートル進むことの繰り返し。 初めのうちはただ陽気に騒いでいたサポーターたちも、試合時間が近づくにつれ...