トラベラーズチェック

1980年代から90年代半ばまで、海外旅行の必需品といえばトラベラーズチェック(旅行小切手)だった。 知らない人のために説明すると、これは10ドル、20ドル、50ドル、100ドルなどの額面が印刷された小切手で、円相場の価格で購入する。 それぞれの小切手にはナンバーが記されている。 ドル以外にも、世界の主要通貨がある。     小切手には上段と下段に署名欄があり、購入者はすべての小切手の上段に署名する。 ...

ビンタの危機

スポーツ界で続出するパワハラに暴力問題。 長らく少年サッカークラブの監督を務めていたホルヘにも、身に覚えがある。 とはいえ、明らかな暴力として記憶しているのは1度のみ。 他の子どもに危険を及ぼしかねない行為をした選手の頬に、強いビンタを喰らわせた。 咄嗟にカッとなって叩いたため、手加減できず思わぬ力が入ってしまった。 唇から出血したのを見て、大いに慌てて「やりすぎた」と反省。 まだケータイのない時代だった...

セカンドオピニオン

喉に違和感を覚え、咽喉癌が心配になり街の耳鼻科を受診。 内視鏡で検査した末、問題なしと診断された。 しかし同じ呑み屋に通う知人は、町医者2軒で異常なしといわれながら、日赤で検査したら咽喉癌のステージ4と宣告された、という話を前回書いた。     この人のケースをさらに聞くと、日赤に行くきっかけとなったのは会社の健康診断だったという。 そこで触診を受けたところ、腫れだかシコリが見つかったのだという。   ...

葬送あれこれ

亡くなった沖縄の翁長知事の棺を乗せた霊柩車が、県庁の玄関前を通っていく映像をニュースで観た。 県庁前には多くの職員や県民が詰めかけ、合掌や深々とした礼で知事に別れを告げていた。 手を合わせる、頭を下げる、黙祷するというのは、故人を送る際の作法だ。     しかし、アルゼンチンでは全く異なる。 日常的に殺人事件が起こる同国だが、特に悲惨なケースや注目を集める事件では、出棺の模様をニュースで伝える。 ニュー...

がんばれフェニックス

連日世間を騒がせている日大フェニックスのグランドは、ホルヘの実家から割と近い。 中学生になると、そのあたりは遊びのテリトリー内に入っていた。 道路に面したグランドの壁は高いのだが、ガードレールの上に立つと中が覗けた。 しばらくそうしていると部員がやってきて、「見ないでください」と追い払われた。     その少し前には、当時阿佐ヶ谷にあった花籠部屋と二子山部屋の稽古を見に行っていたので、「練習を見せないとは...

またも糸引かず

今回のアルゼンチン行では、腰を守るための座位矯正具であるバックジョイを持ってきたことを前回書いたが、実はもう一つ秘密兵器を持参した。     これまでに何度も納豆づくりに挑戦しては失敗を重ねてきた。 茹でた大豆に納豆菌をまぶして発酵させればいいのだが、それがうまくいかない。 問題なのは、約40度で24時間という温度管理。 これまでは、一畳ほどの閉鎖したスペースでストーブを点けていた。 ピッタリ閉めると5...

塩の話

出された料理にいきなりソースや塩、醤油をかけるのは、作った人に失礼だ、という声がある。 まずはオリジナルの味を口にするのが礼儀であり、何かをかけるのはそのあとにすべきという意見だ。 しかし味見をしてから調味料を加えるのは、「料理が不味い」といっているようなもので、かえって失礼なような気がする。     たしかに、料理が食べる人の味覚と好みに完璧にあっていれば、何も入れる必要はない。 途中で味変をする人もい...

アンデス文明

日本人が「南米」と聞いて連想するのは、リオのカーニバル、アマゾン、サンバ、タンゴ、イグアスの滝、そしてインカ帝国とアンデス山脈といったところが一般的だろう。 上野の国立科学博物館で「古代アンデス文明展」というものが18日まで開催されている。     南米の古代文明というと、インカという言葉が思い浮かぶ。 たしかにインカは現在のコロンビアからチリまでにまたがる巨大な帝国だったが、名を遺したのは、それが最後の古...

かいぼり

住みたい街ランキング上位の常連・吉祥寺。 JR中央線、総武線と私鉄の井の頭線が乗り入れている駅から、南へ徒歩2分に位置するのが井の頭公園。 動物園もある閑静なこの公園は、吉祥寺の人気度アップに重要な役割を果たしている。     井の頭線沿線に住むホルヘとっても、ここでの思い出は多い。 小学校低学年のころ友人たちと公園に行ったが、帰りの電車賃が足りず、暗くなっても帰宅できなかったことから親たちが大騒ぎになっ...

税関ファイト

年末に帰国した際、成田空港の税関で引っかかった。 「携帯品・別送品申告書」の「他人から預かったものはあるか」という質問の「はい」にチェックしたら、スーツケースを開けて調べられることになった。     海外旅行で知り合った現地の人から、「○○ドルのお礼を払うから、これを日本に持って帰って友達に郵送してほしい」と頼まれ承諾すると、中身が麻薬で摘発されるというケースがよくある。 そのため税関は、「預かりもの」に敏...