男女格差

ロシアW杯準優勝のクロアチアのベンチには、参加32か国中唯一、女性スタッフが入っていた。 イバ・オリバリという協会職員で、前回の欧州選手権からベンチスタッフとして働いている。 選手たちからは、親しみを込めて「おばちゃん」と呼ばれているそうだ。     なぜこのようなことを書いたかというと、日本も同じようなことをすればいいのに、と思ったからだ。 国際アムネスティとかの調査によると、女性の社会進出や男女平等に...

アルゼンチンの審判

ロシアW杯決勝の審判団は、ピターナ、ベラッティ、マイダーナのアルゼンチントリオが指名された。 主審のピターナは開幕戦のロシア対サウジアラビアを裁いており、W杯史上2人目の開幕戦&決勝戦を担当する主審となった。 たまたま前回のブログに書いたエリソンドが、2006年ドイツ大会で史上初となるこの2試合の主審を務めている。 つまり、史上2人の快挙を達成したのがともにアルゼンチン人なのだ。     開催国が出場する...

W杯は遠くになりにけり

1978年に開催されたW杯アルゼンチン大会でのこと。 グループリーグ最終戦のフランス対ハンガリーで間抜けな出来事があった。 この試合では両チームとも、サブユニホームを着用するよう前もって通達されていた。 メインはフランスが青でハンガリーが赤だが、当時は世界的に白黒テレビが主流。 モノクロだと青と赤の区別がつかないからだ。 しかし、誰一人として両チームともサブが白だとは気づかなかった。 フランスとハンガリー...

西野采配

日本代表はなんとかグループリーグを突破したが、西野采配の評価は真っ二つのようだ。 あれが良かったのか、悪かったのか、ホルヘにはわからない。 目的を達するためだったとはいえ、あまりにも姑息ではあった。 しかもコロンビアが守り切ってくれることに期待しての他力本願。 いかにもサムライらしからぬやり方ながら、戦国武将の中には、家を守るために謀計を繰り返した者は多い。     武田信玄や織田信長といった大大名格の...

総崩れ

今回のW杯には、サンパオリ(アルゼンチン代表)、ペケルマン(コロンビア代表)、ガレッカ(ペルー代表)、クーペル(エジプト代表)、ピッシ(サウジアラビア代表)と5人ものアルゼンチン人監督が出場している。 これはアルゼンチンサッカーおよびその指導者が世界で高い評価を得ている証で、“5人出場”は国民の誇りとなっていた。     しかし、この5人がことごとく期待を裏切った。 ピッシは開幕戦でロシアに0-5の大敗を喫...

国会審議

W杯の開幕日、アルゼンチンは別の事柄で大白熱、というか国を二分するような騒動になっていた。 テーマは中絶を合法化するかどうか。 カトリックが強いアルゼンチンでは、これまで中絶は神を冒涜する行為として禁じられていた。 しかし時代に鑑みて合法化の気運が高まり、衆議院で合法化法案が審議、採決されることになったのだ。     この問題への国民の関心は高く、少し前からテレビでは盛んに討論番組が放映されていた。 日...

ドタバタアルゼンチン

スペインのバルセロナでキャンプ中だったアルゼンチン代表は、ロシア入り直前に行う予定だったエルサレムでのイスラエル戦を突如中止した。 試合日が10日の土曜日で中止の発表が7日の水曜日なので、ドタキャンといっていいだろう。     中止の理由は、イスラエルとパレスチナの緊迫した状況。 アメリカが大使館をテルアビブからエルサレムに移したことで、抗議するパレスチナ人にイスラエル軍が発砲し多くの死傷者がでたのは5月1...

壮行試合

カバジェーロ、サルビオ、ファシオ、タグリアフィコ、ロ・チェルソ、ランシーニ。 この6名が何かというと、5月29日行われたアルゼンチン代表の壮行試合ハイチ戦の先発メンバー。 ここにおなじみのオタメンディ、マスチェラーノ、ディ・マリア、メッシ、イグアインが加わったのだが、半数以上の6名が代表歴の浅い選手であったことにサンパオリ色が強く出ている。 南米予選の終盤で不振のチームを引き受けたときは、メンバーの大幅な変更は...

がんばれフェニックス

連日世間を騒がせている日大フェニックスのグランドは、ホルヘの実家から割と近い。 中学生になると、そのあたりは遊びのテリトリー内に入っていた。 道路に面したグランドの壁は高いのだが、ガードレールの上に立つと中が覗けた。 しばらくそうしていると部員がやってきて、「見ないでください」と追い払われた。     その少し前には、当時阿佐ヶ谷にあった花籠部屋と二子山部屋の稽古を見に行っていたので、「練習を見せないとは...

アルマーニ騒動

銀座の小学校の標準服を高級ブランドにする件が物議をかもしたが、アルゼンチンでもアルマーニ騒動が起きている。 もっともこちらは、ジョルジオ・アルマーニでなくフランコ・アルマーニ。 さらに洋服でなくゴールキーパー。 一体何のことかというと、「リーベルのGKアルマーニをロシアW杯メンバーに入れろ」という動きのことだ。     ほんの半年前まで、彼はアルゼンチンで無名の存在だった。 かといって新人ではなく、すで...